本研究は、以下の目的を達成するために行われるものである。 (1)地盤材料の力学特性に与える破砕性の影響に対するマイクロメカニクス的な理解 (2)杭の支持力発現メカニズムに対するマイクロメカニクス的な理解 (3)杭の支持力発現メカニズムにおける地盤の破砕性の物理的意義 平成16年度については、地盤材料の力学特性に与える破砕性の影響に対するマイクロメカニクス的な理解に対する検討を行った。個別要素法により粒子を複数の要素(球体)を結合することで表し、その結合がある条件下で分裂することを許すことで粒子破砕現象をシュミレーションした。そのなかで、粒子を構成する球体要素の配列方法や要素数、要素間の接点に適用される構成モデルおよびその構成モデルに必要な材料パラメーターの値などの影響を明確にした。また、地盤材料を構成している粒子を観察するとわかるように、形、色、大きさについて種々様々であることから、個々の粒子に対しランダム性を導入した。このシュミレーションの妥当性は、個々の粒子に対する破砕試験、高圧一次元圧縮試験、高圧三軸圧縮試験(いずれも現有する装置)の結果を通して検討され、確証をえた。
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