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2004 年度 実績報告書

荒天時における港外海域の船舶座礁に関する安全性評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16760414
研究機関広島商船高等専門学校

研究代表者

笹 健児  広島商船高等専門学校, 商船学科, 講師 (10360330)

キーワード港外避泊 / 座礁海難 / 船体運動 / 錨泊係留 / 波浪 / 振れ回り運動 / 数値解析 / 港湾計画
研究概要

港外波浪が厳しい条件の場合、うねり・長周期波の影響で船舶の入出港や港内の荷役・係留が非常に困難となる。台風や低気圧の接近で上記作業が困難な場合、現行の運用基準では船舶は港外海域へ避泊するように定めている。港湾計画では操縦運動論により風のみによる錨泊船の船体運動を計算した結果から運用基準が検討され、解析手法も水平方向の運動のみが対象で周波数に依存した流体力で運動解析するため、長周期運動の再現精度に問題がある。うねり、長周期波、変動漂流力の波浪影響を正確に検討した事例も存在せず、現状での港外避泊の安全性の検討は極めて不十分である。近年、港外避泊した船舶が走錨・座礁する海難事故が多数発生し、人命、船舶、貨物の損傷・損失や油流出の環境汚染が改めて深刻な問題である。港外避泊の現状に関するアンケート調査、海難事故時の波浪データの分析、避泊時の船体運動に関する新たな数値モデルの構築した。計算結果より風と波浪の影響について定量的に比較検討し、安全性の評価方法を考察するものである。本年度の実施内容としては、(1)船舶運航者を対象に港外避泊の現状に関するアンケート調査を実施し、錨泊が困難となる状況、錨泊中における船体運動の特徴を取りまとめた。(2)2002年7月に発生したS港での6万トン級穀物船の座礁事故時における港外の観測波形をデータ解析し、座礁までの変化傾向を調査した。(3)錨泊時の船体運動に関して、三次元グリーン関数法による流体力・波浪強制力、摂動展開法による変動漂流力の周波数解析とインパルス応答を考慮した運動方程式の時系列解析を用いた。波力応答は15度ごとに計算し、錨泊中に大きく変動する波向に対応する値を求めた。錨・錨鎖の係留力はカテナリー理論に基づき、錨の限界把駐力を数回超えた後に走錨すると考えた。S港の事故例につき船体運動の数値解析を実施し、船舶が座礁に至った時の外力影響を定量的に検討した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Basic Research on Operational Troubles for Ships and Harbors Due to Abnormal Water Levels2005

    • 著者名/発表者名
      Sasa, K., Mizui, S., Hibino, T.
    • 雑誌名

      Proceedings of the 15th International Conference of Offshore and Polar Engineering (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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