研究概要 |
今年度は,MCMC法による時空間計量経済分析手法を,近年重要性が増している都市観光に関する分析に応用した.具体的には,Google Earthと統合活用した時空間情報基盤プラットフォームを構築した.次に,鎌倉,小田原・箱根地域など関東近辺の観光地および中心市街地などで,GPS携帯電話などの位置情報端末デバイスと,構築したプラットフォームとを統合活用した観光行動調査・意向調査を実施した.行動調査では,特に,観光情報利用の実態とスケジューリング,再スケジューリングと,実際の観光行動軌跡を調べた.意向調査では,顧客満足度の観点から,観光客のCS調査を実施した.また,生体センサなどを活用し,空間知と身体知の統合プラットフォームの構築を試みた. 構築したプラットフォームで得られたデータを用いて,ベイズ時空間計量経済分析を行った.一つには,ベイズ多項プロビットモデルを用いた,観光満足度評価モデルを構築した.また,ベイズ地理的加重回帰モデルに時系列相関を取り入れ,観光経済波及効果分析のためのモデルを構築した.更に,次年度の研究に向けて,時空間ポイントパターン分析のための手法を検討中である.
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