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2004 年度 実績報告書

新規エストロジェン分解細菌を活用したエストロジェンの活性汚泥処理能力の向上化

研究課題

研究課題/領域番号 16760440
研究機関東京大学

研究代表者

栗栖 太  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (30312979)

キーワードエストロジェン / Sphingomonas / Rhodococcus / エストロン
研究概要

本研究の最終目標は、下水処理工程においてエストロジェン除去率を向上させることである。各種エストロジェンやその抱合体といった物質間の物質転換、および分解経路を調べ、それぞれの分解を担う細菌についての情報を得、各種エストロジェンの活性汚泥中における生分解特性を把握することが目的である。今年度は以下の検討を行った。
1)単離された分解細菌によるエストロジェン分解能力の測定
各単離株によるエストラジオール(E2),およびエストロン(E1)の分解能力を調べた。全単離菌株7株について、E1,E2ともに初期濃度200mg/Lを120時間程度でほぼ完全に分解できることがわかった。分解を経時的に測定したところ、すべての菌株において分解速度に大きな違いは見られず、どれも一様に一次反応的な分解を示した。また、すべての単離菌株において、分解に伴って菌体の増殖が見られたことから、これらの菌株はE1,E2を用いて増殖できることが改めて確認された。
2)分解細菌の系統分類
単離菌株の16S rDNA塩基配列の解読を行い、系統解析を行った。また、グラム染色やオキシダーゼ試験などの各種形態学的・生理学的試験を行い、これらの情報をあわせて、細菌の分類を行った。その結果、菌株は3つのグループに分けられることがわかった。うち2つはグラム陰性のSphingomonas spp.に分類され、1つはグラム陽性のRhodococcus spp.に分類されることがわかった。2種のSphingomonas spp.は16S rDNA塩基配列も異なり、また生理学的試験の結果も異なることから、異なる種であることは確認された。これら3つのグループ内では、16SrDNA塩基配列はほぼ100%の相同性を持っており、分離された7菌株は分類学的には3種であることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Degradation of 17β-Estradiol by Sphingomonas sp. Strain D12 Isolated from Soil2004

    • 著者名/発表者名
      Chao, Y., F.Kurisu, S.Saitoh, O.Yagi
    • 雑誌名

      Journal of Environmental Biotechnology 3,2

      ページ: 89-94

  • [雑誌論文] Isolation and Characterization of Estrogens-Degrading Bacteria Isolated from Soils2004

    • 著者名/発表者名
      M.Ogura, F.Kurisu, O.Yagi
    • 雑誌名

      10th International Symposium on Microbial Ecology

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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