• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

鋼構造柱梁接合部の力学的挙動に及ぼす破断現象の影響:素材特性と幅厚比区分

研究課題

研究課題/領域番号 16760452
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

佐藤 篤司  名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (00362319)

キーワード柱梁接合部 / 素材特性 / 修正補エネルギー比 / 崩壊形式 / 局部座屈 / 破断 / 塑性変形能力 / 幅厚比区分
研究概要

本年度は,鋼構造柱梁接合部を対象に弾塑性数値解析および部分分解架構実験の双方を実施し,柱梁接合部の力学的挙動を考察した。考察対象とした現象は,梁部材の崩壊形式であり,接合部変形能力が梁部材の局部座屈によって限界付けられるのか,或いは破断によって限界付けられるのかを考察した。本年度の研究では,数値解析及び部分分解架構実験より以下の結果を得た。
1,梁部材の塑性変形能力を評価する際,最も基本である素材引張試験より得られる素材指標-修正補エネルギー比が有効であることを明らかにした。
2,梁部材の幾何学的形状(ウェブ・フランジ幅厚比),部材に用いる素材特性(修正補エネルギー比)のみの情報で,梁部材の塑性変形能力が定量的に評価できる評価式を提案した。
3,梁部材の崩壊形式として破断を考慮する場合,従来のウェブ・フランジ幅厚比区分のみでは不十分であり,三つ目の指標として梁断面に占めるウェブの割合が必要であることを示した。そして,その指標として梁の塑性断面係数に占めるウェブの塑性断面係数の割合が有効であることを明らかにした。
4,梁部材の崩壊形式(局部座屈or破断)を考慮した梁部材塑性変形能力評価式の提案を行い,その妥当性を明らかにした。
5,局部座屈に対する幅厚比区分と同様に,柱梁接合部の塑性変形能力が破断によって限界付けられる幅厚比領域を提示し,その領域が梁の塑性断面係数に占めるウェブの塑性断面係数の割合によって変化することを明らかにした。そして,ウェブ・フランジ幅厚比,梁の塑性断面係数に占めるウェブの塑性断面係数の割合の三次元空間で梁部材の崩壊形式の領域が表現出来ることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 柱梁接合部梁端部の応力歪状態と崩壊形式2005

    • 著者名/発表者名
      近藤賛尚, 佐藤篤司, 小野徹郎
    • 雑誌名

      日本建築学会東海支部研究報告集 第43号

      ページ: 265-268

  • [雑誌論文] 素材特性と梁フランジ破断を考慮した梁部材の変形能力評価2005

    • 著者名/発表者名
      磯村玲子, 佐藤篤司, 小野徹郎
    • 雑誌名

      日本建築学会東海支部研究報告集 第43号

      ページ: 269-272

  • [雑誌論文] The Deformation Capacity of the H-section beam considering Brittle Fracture2004

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Sato, Tetsuro Ono
    • 雑誌名

      The Second International Conference on Structural Engineering Mechanics and Computation SEMC2004

      ページ: 1391-1396

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi