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2004 年度 実績報告書

地域産業による木材資源の持続的利用からみた需給不均衡に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 16760500
研究機関早稲田大学

研究代表者

白井 裕子  早稲田大学, Wobot-House研究所, 助手 (90350363)

キーワード河川流域圏 / 長良川流域 / 岐阜県 / 森林資源 / 地域産業 / 木材産業 / 木材流通 / 木材需給
研究概要

1.研究活動実績
・国内調査では市売事業者を始め現場従業者や研究者等、35名に対してインタビューを実施した。また木材流通に関する実態調査では、この他に多数の素材生産事業者や製材事業者等からアンケート調査に対するご回答を得た。
・海外調査ではドイツ4都市6箇所13名の専門家・研究者、行政担当者に対してインタビューを行った。また実態把握の為、帰国後も資料提供等の協力を得ている。
・国の情報公開手続きを経て、建築着工統計調査票・除却届を閲覧し、岐阜県の建築着工の実態について調査している。この他、農林水産省、林野庁、東海農政局、岐阜県庁等、多数の関係各課における担当者ベースの資料を入手、それらの分析を通して、実態調査を進めている。
2.研究成果実績
○ドイツとの比較
・ドイツには、林業に対する公的補助は、一部の例外を除いてない。森林と産業の関係が成熟しており、例えば事業者が、その木材販売収益の一部を、所有山林が急峻で生産性が低い事業者へ配分する等、結果的に自らの産業が自立できる仕組みが出来ている。一方、我が国では潤沢な補助金を得ながら、それが地域間における材価の下等競争を招く等、森林や産業全体の為にはなっていない事が調査から分かった。
・さらに我が国では治山・治水や砂防事業費、また販売木材による収益が、森林手入れを怠った事による半ば人為的な一災害の被害額と同程度となっている。産業による森林の持続的利用どころか、巨額な公的な保護にもかかわらず、森林はバランスを崩している。
○調査対象とした長良川流域について
・岐阜県の流域毎の特徴を把握し、その中でも問題の多い長良川流域で産出される杉の素材生産量や流通量、流通経路等をほぼ把握した。また下流域の木材需要について調査中であり、来年度には、森林資源、木材流通、木材産業等から得られる森林資源と地域産業の関係、需給バランス等の実態が明らかになる。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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