研究概要 |
本研究は,戦前期に日本の委任統治領であった旧南洋群島(現在のパラオ共和国,北マリアナ諸島,ミクロネシア連邦,マーシャル諸島共和国)においてなされた,主として日本人による建築活動を対象とし,その全容を明らかにしようとするものである。 3年計画の最終年度の3年目となる本年度は,これまでに国内外で収集してきた旧南洋群島における日本統治時代における建築物に関する膨大な資料やこれまでに現地で数度に亘り実施してきた調査結果など,これまでの研究成果のとりまとめと整理に費やした。特に,研究期間2年目であった昨年度に訪問した国外の施設で収集してきた資料の一部については,リストを作成し,資料本体と合わせて,今後の研究に資するよう関係者に配布した。 その他,九州大学附属図書館,アジア会館アジア・太平洋資料室,防衛省防衛研究所資料閲覧室などを訪問し,旧南洋群島における建築物に関する資料の収集も行い,補足資料を整備するとともに,新たな資料の掘り出しも行った。 また,「歴史的構造物の診断・修復に関するシンポジウム」(日本コンクリート工学協会 建築・土木分野における歴史的構造物の診断・修復研究委員会主催)などのような,これまでとは異なった分野でも研究成果の発表を行った。 さらに,現在,これまでの研究成果をまとめ,査読付き論文へ投稿するための準備などのように,これまでの研究成果をさらに広く公表できるように準備を鋭意進めている。
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