研究概要 |
1『法然上人絵伝』による臨終の住まいの調査 (1)『法然上人絵伝』の詞書とその現代語訳をデジタル化しデータベースの基礎を作成した。 (2)『法然上人絵伝』の中に描かれた臨終場面を選定し、画像のデジタル化を行った。 (3)『法然上人絵伝』の臨終場面の画像を分析するために画像の輪郭のトレースを行った。 (4)上記の詞書、現代語訳、画像、画像の輪郭のトレースを相互に関連づけしたデータベースを作成した。 (5)上記にて作成したデータベースをもとに、個々の臨終場面の特性を分析した。 (6)分析内容を図と言葉で示したまとまりのあるデータとして作成し、上記(4)で作成したデータベースに関連づけし、基礎データと分析内容とを比較しながら再検討することのできるデータベースを作成した。 (7)(6)にて作成したデータベースをもとに、『法然上人絵伝』に描かれている臨終場面40例の共通点と相違点を明らかにするとともに、臨終場面に描かれている建築的特徴の着眼ポイントを、<「臨終の住まい」の形式的特徴>という視点から定め、縦軸に着眼ポイントの項目、横軸に個々の事例を定めた表を作成した。 (8)上記の表をもとに、『法然上人絵伝』に描かれている「臨終の住まいの特性」を総合的に解釈するとともにその特質を解明した。 (9)上記研究成果の一部を『日本建築学会研究報告 九州支部 第45号・3 計画系』(2006年3月福岡)にて発表した。 (10)浄土教絵画の絵巻,室札に関する文献資料を収集した。 2浄土教建築の調査 (1)今年度は,富貴寺に行き,改修に関するヒアリング調査・目視調査を試みるとともに,地域図書館内にある関係資料の収集を行った。 (2)浄土教建築に関する1次・2次文献資料の資料把握と資料収集および整理を行った。
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