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2004 年度 実績報告書

サイクロトロン周波数を制御した熱電素子

研究課題

研究課題/領域番号 16760562
研究機関埼玉大学

研究代表者

長谷川 靖洋  埼玉大学, 理工学研究科, 助手 (60334158)

キーワード磁場効果 / 熱電効果 / 熱電素子 / マイクロワイヤー / ネルンスト効果
研究概要

Bi系熱電素子に外部磁場を印加し、熱電素子の性能を向上させる研究を推進している。これによってBi系熱電素子のゼーベック係数が1.2倍に向上するなど、熱電素子の大きな性能向上を実験的に確認している。また、ゼーベック係数の磁場依存性について、磁場中のキャリアに関するボルツマン方程式を解くことによってその磁場依存性を理論的に明らかにし、以下の事が明らかになった:1)熱電素子に外部磁場を印加することは、キャリアのサイクロトロン周波数を制御することと等価である,2)磁場中のゼーベック係数αBは、ゼーベック係数α,ネルンスト係数Nならびに磁場強度Bを用いて、αB=α+NBとかける,3)磁場中でゼーベック係数_<αB>(B)は、最適磁場B_<peak>で極値_<αB>(B_<peak>)をとる,4)ゼーベック係数の磁場依存性は、キャリアの散乱機構に大きく依存する,5)素子の形状(特にアスペクト比)によって実効的な移動度が変化する。移動度はその定義よりサイクロトロン周波数と密接な関係があり、素子の形状によって実効的な移動度とサイグロトロン周波数へ及ぼす影響を明らかにすることが求められている。
実験については、マイクロワイヤーアレイ構造素子を用いた。これは直径25μm,長さ1mmのワイヤーを断面積2×2mm程度に4500本程度束ねたものである。平成16年度の初期の段階ではワイヤー素子と電極間の接触抵抗を無視することが出来なかったため、ワイヤー端部にバルク部を残し、ナノ粒子を用いた銀ペーストを使って測定を行った。その結果、ゼーベック係数は、計算から予想された磁場依存性をほぼ再現することが明らかになった。次年度、ネルンスト係数の系統的な測定を行うために、変調コイルの設置を行った

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Investigation of physical and electric properties of silver pastes as binder for thermoelectric material2005

    • 著者名/発表者名
      A.Suzuki, Y.Hasegawa et al.
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments Vol 76

      ページ: 023907

  • [雑誌論文] 低温系熱電変換材料・素子とそのニーズ2004

    • 著者名/発表者名
      長谷川 靖洋
    • 雑誌名

      金属 Vol.74

      ページ: 756

  • [産業財産権] 熱電材料及びその製造方法2005

    • 発明者名
      長谷川 靖洋
    • 権利者名
      埼玉大学長
    • 産業財産権番号
      特願2005-7128
    • 出願年月日
      2005-01-14

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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