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2005 年度 実績報告書

繰り返し接合圧延による軽量発泡マグネシウム合金パネルの創製

研究課題

研究課題/領域番号 16760580
研究機関首都大学東京

研究代表者

北薗 幸一  首都大学東京, システムデザイン学部, 准教授 (20321573)

キーワードポーラス金属 / 拡散接合 / マグネシウム / 複合材料 / 軽量化
研究概要

昨年度は,AZ31マグネシウム合金のみを用いて,発泡試験を行ったが,今年度は,新たにAZ91,ZA146マグネシウム合金板を出発材料として,発泡マグネシウムの作製を試みた.
発泡剤として水素化チタン粒子を用い,拡散接合,切断,積層の行程を繰り返すことにより,マグネシウム合金中に水素化チタン粒子が均一に分散したプリフォームを作製できた.アルゴン雰囲気中でプリフォームを加熱することにより,発泡試験を行った.気孔率に関しては3種類ともほぼ同じであり,最大60%であった.しかしながら内部のセル構造には大きな違いがあり,融点の低いAZ91,ZA146合金ほど平均ポアサイズが小さくなる傾向にあった.
この原因について,調べるために,熱電対をプリフォームに埋め込んで発泡試験を行い,温度プロファイルの影響を詳細に調べた結果,固体と液体が共存する温度域が広い合金ほど,その領域において,優先的に発泡することがわかった.
最もセルサイズが小さかったZA146マグネシウム発泡体について,圧縮試験により,機械的特性を評価した.その結果,応力-ひずみ曲線は,波打った形状となり,脆性的な変形挙動を示した.これは,セル壁のZA146合金の脆性的な変形特性を反映している.しかしながら,比強度は,通常のアルミニウムフォームよりも高い値を示した.
本研究により,従来,化学的に活性であるため,発泡体を作製することが困難であると考えられてきたが,今回採用した拡散接合法を用いれば,どのような種類のマグネシウム合金であっても,比較的簡単に発泡体を作製できることが示された.また構造用マグネシウム合金として広く使用されているAZ31合金は,発泡体の作製には適しておらず,添加元素量の多い鋳造用マグネシウム合金が発泡に適していることがわかった.今後,様々な種類の合金を比較することにより,発泡に最適なマグネシウム合金が見つかるであろう.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] クローズドセル型マグネシウム合金フォームのエネルギー吸収特性2006

    • 著者名/発表者名
      進藤大典, 神保至, 菊池雄介, 北薗幸一, 佐藤英一
    • 雑誌名

      日本金属学会講演概要 2006年春期大会

      ページ: 311

  • [雑誌論文] Cell Morphology of Closed-Cell Magnesium Foam Manufactured by Bulk Foaming Process2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Kikuchi, K.Kitazono, E.Sato, K.Kuribayashi
    • 雑誌名

      Proceedings of Metfoam 2005

      ページ: 355-358

  • [雑誌論文] バルク法によるマグネシウム合金フォームの発泡温度プロファイル2005

    • 著者名/発表者名
      菊池雄介, 北薗幸一, 佐藤英一, 栗林一彦
    • 雑誌名

      軽金属学会第109回秋期大会講演概要

      ページ: 111-112

  • [産業財産権] マグネシウム合金製中空金属球2004

    • 発明者名
      北薗幸一, 佐藤英一, 栗林一彦, 菊池雄介, 筧幸次
    • 権利者名
      宇宙航空研究開発機構
    • 産業財産権番号
      特願2004-312666
    • 出願年月日
      2004-10-27

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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