研究概要 |
本研究では多目的進化アルゴリズムと数値流体力学等の高精度シミュレーション手法を用いた再使用型宇宙往還機の設計最適化に取り組んでいる.単段再使用型宇宙往還機においてはダウンレンジを確保するため,ノーズエントリ・ベースランディング方式を取る可能性が高く,その場合,着陸前に機体を空力デバイス等を使って反転させる必要がある.よって,今年度はさまざまな形状の空力フラップをとりつけた単段再使用型宇宙往還機形状について,数値流体力学を用いて空力特性を求め,空力フラップによる機体反転方式の妥当性について検討を行い,空力フラップ設計の指針を得た.今後は空力フラップによる反転を考慮した単段再使用型宇宙往還機形状について多目的進化アルゴリズムと数値流体力学などを組み合わせた宇宙往還機の形状設計最適設計を行っていく予定である。 なお,今年度は昨年度開発した多目的進化アルゴリズムのための新しい制約条件取り扱い法やそれを用いた宇宙往還機の概念設計結果についてEUROGEN2005, AIAA CFD Conferenceなどの学会で発表を行い,雑誌論文としても現在準備中である.また,今年度の研究成果についても順次学会発表,雑誌発表を行っていく予定である.
|