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2005 年度 実績報告書

液体ロケットエンジン内超臨界水素・酸素気液二相流の数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 16760650
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

清水 和弥  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 情報・計算工学センター, 宇宙航空プロジェクト研究員 (80373447)

キーワード液体ロケット / 数値解析 / 気液二相流 / 超臨界流体 / 微粒化 / CIP法
研究概要

液体ロケットエンジンの高性能化・高信頼性化を図るためには燃焼に関する知見を深めることが必要不可欠である。そのためには,数値解析により燃焼流れを再現することが期待されるが,そのとき水素・酸素の混合過程から燃焼に至るまでを統一的に解析することが望ましい。特に酸素の臨界圧力以下の燃焼室圧力条件では,液体酸素の微粒化・混合が燃焼状態に直接影響すると言われており,長年の課題である燃焼振動などを解明するためには必須となる。本研究課題「液体ロケットエンジン内超臨界水素・酸素気液二相流の数値解析」は,特に噴射器近傍における水素・酸素の微粒化・混合過程に着目したものであるが,今年度までに得られた成果として,「実在流体効果を厳密に考慮すること」「表面張力を考慮し気液二相流を扱えること」「非圧縮性・圧縮性流れを区別なく統一的に解析可能なこと」という上記課題に取り組む上で必須となる事柄を考慮可能な二次元軸対称解析コードの開発をほぼ終了した。検証課題として液柱ジェットの不安定性に関する解析を行い,液柱ジェットの分裂過程を再現可能であり,入口変動の周期により分裂長さが変化することなど妥当な結果が得られることが確認できた。特にロケットエンジンの噴射器流れの特徴として気液界面の速度差や温度差が挙げられるが,中でも温度差については表面張力係数が温度の関数であり臨界温度以上では表面張力が消失するため,高温水素と低温液体酸素との混合時における酸素液柱の微粒化は界面の温度に強く依存する。しかし酸素の熱容量が大きいために酸素は臨界温度を容易には超えず,表面張力が存在し続け液柱の分裂が起こることが確認された。このことは特に比熱が非常に大きくなる臨界点近傍の条件では顕著となり,実在流体を厳密に考慮可能な二相流解析を行うことで初めて明らかになることである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] ロケットエンジン同軸型噴射器流れの数値解析2006

    • 著者名/発表者名
      清水和弥
    • 雑誌名

      平成17年度宇宙輸送シンポジウム (未定)

  • [雑誌論文] ロケットエンジン同軸型噴射器流れの二次元数値解析-液柱ジェット不安定性解析による解析手法に関する検討-2006

    • 著者名/発表者名
      清水和弥
    • 雑誌名

      日本航空宇宙学会北部支部2006年講演会・第7回再使用型宇宙推進系シンポジウム講演論文集

      ページ: 213-218

  • [雑誌論文] 液体ロケットエンジン噴射器近傍微粒化数値解析に関する基礎的検討2005

    • 著者名/発表者名
      清水和弥
    • 雑誌名

      第37回流体力学講演会講演集

      ページ: 129-132

  • [雑誌論文] 液体ロケットエンジン燃焼器内における微粒化・混合過程に関する数値解析2005

    • 著者名/発表者名
      清水和弥
    • 雑誌名

      第43回燃焼シンポジウム講演論文集

      ページ: 358-359

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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