• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

BWR環境下におけるIASCC挙動予測へ向けた計算科学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 16760685
研究機関北海道大学

研究代表者

坂口 紀史  北海道大学, エネルギー変換マテリアル研究センター, 助教授 (70344489)

キーワード照射促進応力腐食割れ / 照射誘起粒界偏析 / 酸化スケール成長・破壊 / 亀裂進展
研究概要

本年度は、既存の照射誘起偏析・内部組織発達挙動計算コードの改良と並列化を行い、種々の照射条件・材料における粒界近傍でのミクロ組成変化と内部組織発達に伴う機械的特性予測を中心とした解析を行った。特に,結晶粒界の原子構造と照射誘起偏析現象との相関を明らかとするため,機構論的モンテカルロ法に基づく計算コードも作成し,粒界近傍に存在する点欠陥と粒界面との相互作用について詳細な検討を行った。機構論的モンテカルロ法より,結晶粒界において余剰原子体積を有する領域が点欠陥と強く相互作用し,結果として照射誘起偏析を生じさせることが分かった。さらに,これらの知見を照射誘起偏析・内部組織発達挙動計算コードへと反映させた。これより得られた計算結果に関しては一部データベース化し,同時に、粒界クラック先端部における水質評価と合金元素溶出および酸化皮膜成長に伴う界面構造変化に対する基礎モデルの構築にも注力した。特に,酸化皮膜の成長等に基づく界面移動現象に関しては,Phase-field法に基づくモデル化を行っており,単純な一次元問題に関しては酸化皮膜成長過程を追従可能であることが示唆された。今後更に,二次元,三次元へのモデルの拡張を行い,前述の粒界近傍濃度分布データベースを下に,照射下での酸化皮膜成長・破壊に基づく亀裂進展過程のシミュレーションを行う予定である。また,本モデル化手法の妥当性と最新の動向を調査する目的で,東北大学,東京大学等において関連研究者と十分な議論を行い,本研究におけるモデル化手法の優位性と問題点などについて多大な御指摘を頂いた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of Silicon and Phosphorus on Radiation-Induced Segregation of Chromium and Nickel in Austenitic Model Alloys2005

    • 著者名/発表者名
      N.Sakaguchi, S.Watanabe, H.Takahashi, H.Ichinose
    • 雑誌名

      Materials Transactions Vol.46,No.3(掲載決定)

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi