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2004 年度 実績報告書

ラン藻における硝酸還元酵素の活性発現に必要な新規因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16770032
研究機関名古屋大学

研究代表者

前田 真一  名古屋大学, 生命農学研究科, 助手 (70335016)

キーワードラン藻 / 硝酸同化 / 硝酸還元酵素 / モリブデン補助因子
研究概要

硝酸還元酵素(NR)は、モリブデン補助因子を必要とする酵素で、原核生物から新核生物まで幅広く存在する。ラン藻のNRは、フェレドキンを電子供与体とし、真核型のNRとの相同生は低い。ラン藻おいてNR活性に必要な遺伝子として、これまでに構造遺伝子(narB)とモリブデン補助因子合成系をコードしている遺伝子群が単離されてきた。
本研究では、硝酸イオンを利用できない変異株の解析から新たに単離した新規遺伝子(narM)の機能を解析した。narMは、ラン藻に特異的な遺伝子で硝酸同化能を持つラン藻にのみ保存されており、硝酸還元酵素の活性発現に必要な遺伝子であったが、narM自身の発現は細胞の窒素栄養状態および硝酸イオンの有無によらず常に一定であった。NarMと硝酸還元酵素触媒サブユニット(NarB)の細胞内存在量を定量するために、これらにオリゴペプチドを合成しそれらに対する抗体を作製した。NarMに対する抗体は特異的にNarMを検出したが、NarBに対する抗体はNarBを特異的に検出できなかった。NarMの抗体を用いてNarMの細胞内の蓄積量を調べた結果、NarMの細胞内蓄積量は、細胞の窒素栄養状態および硝酸イオンの有無によらず常に一定であった。
大腸菌内でNarBとNarMを発現させ、NR活性におよぼすNarMの効果を調べた。その結果、大腸菌内でNarBを発現させた場合には、NarMの有無によらずフェレドキシン依存型のNR活性が検出された。このことからNarMはラン藻細胞内でNRが活性を維持するために必要な因子であることが推定された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A novel gene (narM) required for expression of nitrate reductase activity in the cyanobacterium Synechococcus elongatus strain PCC 79422004

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Maeda, Tatsuo Omata
    • 雑誌名

      Journal of bacteriology 186(7)

      ページ: 2107-2114

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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