研究課題
本研究では、自然免疫機構の分子生物学的及び立体構造学的解明を目指し、MyD88の蛋白立体構造及び機能の解析を行なっている。溶液NMRで立体構造決定を行なうために、^<13>C,^<15>Nで標識したMyD88 TIRドメインを調製した。この試料を用い、各種多核多次元核磁気共鳴(NMR)測定を行なった。現在までに、MyD88 TIRドメイン内の各^1H,^<13>C,^<15>N核の化学シフトの帰属を90%完了した。これらのデータと各種三次元NOESY測定から得られる距離情報から、MyD88 TIRドメインの二次構造要素を決定した。その結果は、既に構造が解かれているTLR1やTLR2のTIRドメインと良く一致しているが、ループ部分の長さなどに差異が見られた。現在、これらのデータを合わせて、立体構造計算を行なっている。本研究では、MyD88に結合し、自然免疫系のシグナル伝達経路を決定づける各種蛋白質とMyD88 TIRの相互作用解析も行なう。現在、MyD88 TIRドメインと相互作用が指摘されている蛋白質のうち、TLR1、TLR2、IL-18Rβ、TIRAPについて全長またはTIRドメインの大量調製に成功している。現在、in vitro結合実験を行なっている。
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