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2004 年度 実績報告書

コレステロール排出に関与するABCタンパク質の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16770095
研究機関京都大学

研究代表者

松尾 道憲  京都大学, 農学研究科, 助手 (00335308)

キーワードABCタンパク質 / ABCG / リン脂質 / コレステロール / 恒常性維持 / ABCA
研究概要

複数のABCタンパク質(ABCA1,ABCG1,ABCG5,ABCG8)が、生体内のコレステロール恒常性維持に重要な役割を果たすが、その分子機構は明らかではない。そこで、ABCG1をクローニングし、動物培養細胞HEK293に発現させ、細胞内局在と機能を検討した。まず、ABCG1のHEK293細胞安定発現株を樹立し、ABCG1が細胞膜表面に局在することを、表在タンパク質のビオチン化実験と免疫染色によって明らかにした。安定発現株のABCG1も単球由来細胞THP-1に発現した内在性のABCG1もN型糖鎖付加されていないことを、糖鎖解析によって明らかにした。共沈降実験とクロスリンク実験により、ABCG1がホモ二量体を形成することを明らかにした。さらに、ABCG1を発現した安定発現株では、アポリポタンパク質やBSAなどの受容体分子に依存せず、コレステロールとコリンリン脂質が排出されることを見出した。また、WalkerAモチーフ中のリジン残基に変異を導入したABCG1の発現細胞では、排出がほとんどみられないことから、ATP結合・加水分解がコレステロールとリン脂質の排出に必要であることを明らかにした。ABCG1はマクロファージなどで発現し、オキシコレステロール添加で発現が誘導されることから、ABCG1が末梢細胞からのコレステロールと脂質の排出に働く可能性を示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] α1-syntrophin modulates turnover of ABCA1.2004

    • 著者名/発表者名
      Munehira, Y. et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 15091-15095

  • [雑誌論文] Human ABCA3, a product of a responsible gene for abca3 for fatal surfactant deficiency in newborns, exhibits unique ATP hydrolysis activity and generates intracellular multilamellar vesicles.2004

    • 著者名/発表者名
      Nagata, K. et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 324

      ページ: 262-268

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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