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2004 年度 実績報告書

M期チェックポイント機構において分裂酵母Mis6動原体複合体が果たす役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16770132
研究機関久留米大学

研究代表者

齋藤 成昭  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (30352123)

キーワード染色体 / 動原体 / 紡錘体 / M期チェックボイント / Mad2
研究概要

Mis6は進化的に保存された動原体タンパク質で、分裂酵母Mis6はSim4タンパク質と複合体を形成しています。紡錘体形成阻害剤(CBZ)を分裂酵母の培養液中に添加すると、野生株細胞の場合ではM期チェックポイントの働きによりM期中期で細胞周期が遅延しますが、Mis6動原体タンパク質に欠損を持つmis6-302変異体ではM期チェックポイントが機能せず、細胞周期が遅延しませんでした。M期チェックポイントにはMad2経路およびBub1経路の二経路が存在します。Mad2タンパク質のM期動原体への一時的集積がmis6-302変異細胞およびsim4欠失細胞で起こらないことはすでに明らかにしていましたが、今回、Bub1タンパク質は、Mad2の場合とは異なり、両変異細胞でもM期動原体へ集積することを明らかにしました。遺伝的交雑によりmis6 mad2二重変異体、mis6bub1二重変異体、mis6mad2bub1三重変異体を作成して準許容温度での生育を比較したところ、mis6bub1およびmis6mad2bub1変異体の生育はmis6単変異体に比べて顕著に悪化しました。これに対してmis6mad2二重変異体の生育はmis6単変異体とほぼ同等でした。これらの結果は、Mis6-Sim4がMad2経路にのみ特異的に関与している可能性を示唆しています。sim4欠失細胞中での染色体(動原体)の運動をライブ観察したところ、紡錘体と正常な結合していないと思われる動原体が高頻度で観察されました。mis6、sim4変異細胞では、そのような動原体と紡錘体の結合異常が生じるにもかかわらずMad2チェックポイントが働かないために、致死的異数体が高頻度で生じているものと考えられます。現在、これらの結果をまとめた論文を投稿中です。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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