• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

オーガナイザー形成におけるTEF転写因子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16770175
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

澤田 篤志  独立行政法人理化学研究所, 胚誘導研究チーム, 研究員 (70373313)

キーワードTEF / オーガナイザー / Foxa2 / マウス / 胚葉分化 / 脊索
研究概要

本研究では、Foxa2遺伝子の発現を制御する転写因子としてTEFを単離し、マウスの胚発生におけるその機能の解析を行った。遺伝学的解析によりTEFの機能を明らかにする目的で、TEF1およびTEF4ノックアウトマウスを作成した。しかし、これらのミュータント胚はE8.5において、その形態は正常であった。そこで、TEF1とTEF4のダブルノックアウトマウスを作成し、その表現型を解析した。このミュータント胚はE8.5において、脊索とノード、体幹部の神経組織と体節が失われる表現型を示した。この胚の体幹部では、Brachyury,Mox1,Sox2の発現が失われていたことから、中軸中胚葉、沿軸中胚葉、神経外胚葉のいずれもが欠損していることが分かった。さらにミュータント胚における領域特異的なマーカー遺伝子の発現パターンを詳細に調べた結果、この胚ではロンボメア5から胴部の領域の神経組織が欠損していることが分かった。またTEF1,TEF4ダブルミュータント胚におけるFoxa2の発現は、脊索前盤では認められたが、体幹部および尾芽では失われた。一方で、尾部におけるBrachyury,Tbx6,Fgf8などの発現は認められたことから、原始線条は形成されていることが分かった。さらに、TEFに対する抗体を作成し、免疫組織染色によりTEF蛋白質の局在を解析した。するとTEF1 mRNAはE8.5において胚全体に一様に発現するにもかかわらず、TEF1蛋白質は内胚葉および脊索、フロアプレート、ノードに局在することが明らかとなった。
以上の結果から、TEFには胚葉分化とノード、脊索の形成に必須な役割があることが明らかとなった。さらに、TEFは胚全体に広く発現しているが、その蛋白質が局在することで領域特異的に機能することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Tead proteins activate the Foxa2 enhancer in the node in cooperation with a second factor2005

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Sawada
    • 雑誌名

      Development 132

      ページ: 4719-4729

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi