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2004 年度 実績報告書

重金属集積植物の探査とその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16780043
研究機関北海道大学

研究代表者

渡部 敏裕  北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (60360939)

キーワード重金属汚染土壌 / カドミウム / ヒ素 / 超集積植物 / イネ / 重金属集積微生物 / ファイトレメディエーション / 根圏
研究概要

1)今年度は、これまでに重金属集積能力がほとんど検定されていない植物のカドミウムおよびヒ素集積能力を水耕条件で調査した。処理濃度はいずれの元素も10mg/Lとした。その結果、インディアンマスタードが最もよくカドミウムを集積したが、アマランサス、ヒメスイバ、オオイタドリといった植物種も集積能力が高かった。これら3種は短期間でバイオマスが大きくなるため、土壌浄化に有効である可能性が高い。ヒ素に関しては、プテリス以外は高い集積能力は認められなかった。次年度は土耕条件で集積能を検討し、土壌浄化試験にも着手する予定。
2)重金属集積土壌微生物を研究することにより、重金属集積能を強化した組換え植物創出への貢献や、根圏の重金属濃度を低減するなどの成果が期待できる。重金属集積能が高いことが予想される好熱菌、Bacillus midousuji SH2B-J3株を1mMのカドミウムを含む培地で1時間培養したところ、カドミウム含有率は100μg/gに達した。次年度は菌体内へのカドミウムの取り込みや、温度条件の検討などを行う予定。
3)カドミウム汚染土壌中にゼオライトあるいは鉄粉を加えることによりイネのカドミウム吸収がどのような影響を受けるかをたん水条件で調べた。ゼオライトあるいは鉄粉を加えることにより、イネのカドミウム吸収は減少した。ゼオライトの場合はカドミウムの吸着、鉄粉の場合はカドミウムの還元による不活性化が原因と推察された。次年度は適正な添加量と効果の持続性を調べる予定である。
4)植物の超金属集積能を研究するモデルとして、アルミニウムに着目し、アルミニウム集積植物であるMelastoma malabathricumのAl集積機構を調べた。その結果、M.malabathricumのAl集積には、体内での輸送に関わるクエン酸を合成する酵素の活性化が重要であることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The beneficial effect of Al and the role of citrate in Al accumulation in Melastoma malabathricum L.2005

    • 著者名/発表者名
      Watanabe et al.
    • 雑誌名

      New Phytologist 165

      ページ: 773-780

  • [雑誌論文] The distribution and phylogeny of aluminium accumulating plants in the Ericales2004

    • 著者名/発表者名
      Jansen et al.
    • 雑誌名

      Plant Biology 6

      ページ: 498-505

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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