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2004 年度 実績報告書

冬虫夏草の抗腫瘍性グルカンと免疫細胞グルカン受容体の相互作用と遺伝子構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16780076
研究機関名城大学

研究代表者

氏田 稔  名城大学, 農学部, 講師 (50340295)

キーワードグルカン / 受容体 / 遺伝子クローニング / 組換えタンパク質 / 免疫細胞 / キノコ
研究概要

マイタケのβ-グルカンが癌の治療に使われるなど,ある種のキノコ類のβ-グルカンは抗癌作用を有するが,一方で民間療法においてキノコのβ-グルカンの効果は誇張されることも多く,その薬としての評価を混乱させている。しかし,β-グルカンが免疫細胞を活性化し,免疫賦活作用,抗腫瘍性を有することは,多くの実験により証明されている。問題は抗腫瘍性β-グルカンが,どのように人間の免疫細胞を活性化するのかが,分子レベルで解明されていないことにある。今回,免疫細胞のβ-グルカン受容体の遺伝子クローニングおよび組換えタンパク質の発現を行い,β-グルカンによる免疫賦活作用の分子機構を明らかにすることを目的として研究を行った。
市販のヒト白血球cDNAを用いて,マクロファージや樹状細胞のβ-グルカン受容体であるDectin-1のcDNAをクローニングした。次にグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質発現用ベクターにDectin-1 cDNAの細胞外領域(Neck領域およびβ-グルカン結合領域)を組み込み,可溶性の組換えタンパク質を無細胞系で合成することに成功した。この無細胞タンパク質合成は,本科学研究費補助金により購入したin vitro大量タンパク質発現装置(RTSプロテオマスター)を使用して行った。続いて,合成したGST-Dectin-1融合タンパク質をグルタチオン-セファロースを用いて精製し,結合活性を調べた。その結果,GST-Dectin-1はリケナンなどのβ-グルカンに特異的に結合したことから,このシステムはβ-グルカン受容体の糖結合特異性およびキノコなどのβ-グルカンの免疫賦活作用を調べるために有効であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 糖質代謝撹乱型殺虫剤と人体への影響2004

    • 著者名/発表者名
      氏田 稔
    • 雑誌名

      日本農薬学会誌 29・4

      ページ: 384-390

  • [雑誌論文] Paecilomyces tenuipesの生産する菌体外エステラーゼについて2004

    • 著者名/発表者名
      服部 真季
    • 雑誌名

      名城大学農学部学術報告 40

      ページ: 45-52

  • [図書] 冬虫夏草を正しく学ぼう2004

    • 著者名/発表者名
      原 彰
    • 総ページ数
      155
    • 出版者
      山本 裕昭

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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