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2005 年度 実績報告書

放線菌線状プラスミド上の二次代謝遺伝子群における特異な生合成変換機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16780085
研究機関広島大学

研究代表者

荒川 賢治  広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 助手 (80346527)

キーワード抗生物質 / 生合成 / 放線菌 / ポリケチド / ランカマイシン / ランカサイジン / 制御遺伝子 / ガンマブチロラクトン
研究概要

放線菌Streptomyces rochei 7434AN4株のもつ線状プラスミドpSLA2-Lにはランカサイジン(LC)およびランカマイシン(LM)の両ポリケチド生合成遺伝子群、さらにこれら抗生物質生産をコントロールする制御遺伝子群が存在している。そこで本年度は(1)LM生合成経路の解明,(2)制御遺伝子群の解析とその応用、に焦点を絞り研究を実施した。
(1)ポリケチド生合成の初発反応に関与するスターターユニットに関して、LMでは3-hydroxy-2-butyl基であり、イソロイシンを起源としていると思われた。そこで[3-^2H]イソロイシンを合成し、生産菌への取り込み実験を行った。その結果LMの14位に重水素が導入されることが分かった。さらに2つの水酸化酵素の遺伝子破壊を試み、代謝産物解析を行った。その結果2つのP450水酸化酵素のうち、lkmFが8位を、lkmKが15位を水酸化することが分かった。またlkmK破壊株から8,15位両方がデオキシ化されたLMを取得できたので、水酸基導入の順序は15位、8位であることが示唆された。
(2)放線菌特有のガンマブチロラクトン(GB)を鍵物質とした制御遺伝子について遺伝子破壊を試みた。その結果SrrXはGB生合成に関与していた。SrrA-CはGBのリセプターと高い相同性があったので、srrXとの二重破壊株をそれぞれ構築し、抗生物質生産を調べた。その結果srrA-srrX二重破壊株で抗生物質生産を確認でき、これによりGBのリセプタータンパクがSrrAであることが分かった。また、srrB破壊株は両抗生物質を数倍以上高生産していた。このsrrBをベースにした生合成遮断株を作製したところ、従来微量しか単離出来なかった代謝産物を十分量得ることに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Analysis of the Loading and Hydroxylation Steps in Lankamycin Biosynthesis in Streptomyces rochei2006

    • 著者名/発表者名
      荒川 賢治
    • 雑誌名

      Antimicrobial Agents and Chemotherapy (In press)

  • [産業財産権] 遺伝子破壊による抗生物質産生微生物の生産方法およびこれを用いて得られる抗生物質産生微生物、並びに抗生物質代謝中間体の生産方法2006

    • 発明者名
      木梨 陽康, 荒川 賢治
    • 権利者名
      国立大学法人広島大学
    • 産業財産権番号
      特願2006-060280
    • 出願年月日
      2006-03-06

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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