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2004 年度 実績報告書

遺伝子発現様式の比較による舌の前後における味感受性の差の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16780105
研究機関独立行政法人食品総合研究所

研究代表者

日下部 裕子  独立行政法人食品総合研究所, 食品機能部, 主任研究官 (90353937)

キーワード味覚情報伝達 / 舌 / 味覚受容体 / 発現様式 / 味感受性
研究概要

味感受性は一般に知られているように舌の場所によって感じる味が特定されているわけではないが、舌のどの部位においても均一な感受性を持つものでもない。味の受容器官である味蕾は舌の奥の有郭乳頭、側部の葉状乳頭、また先端を中心に点在する茸状乳頭に存在し、有郭乳頭に位置する味細胞と茸状乳頭に位置する味細胞では味感受性が一部異なることが生理学的にも組織学的にも予想されている。しかしながら、生理学的結果と組織解析の結果は矛盾する点が存在し、その原因の一つとして挙げられる組織学的解析の不足を早急に補う必要があった。そこで、マウス有郭乳頭と茸状乳頭における味情報伝達関連遺伝子の発現様式を解析して味感受性の差の原因運伝子を取得し、その関連遺伝子の発現様式を解析した。二重蛍光標識in situハイブリダイゼーション法の感度を改良し、甘味、うま味、塩味受容体の発現様式の解析を行ったところ、茸状乳頭の味蕾に今まで見いだせなかった甘味受容体T1r2/T1r3の発現を観察することができた。また、味覚受容体と共役することが予想される味蕾特異的Gタンパク質gustducinの発現様式を解析したところ、有郭乳頭では苦味受容体と、茸状乳頭では甘味受容体と共発現する細胞を見いだした。これらの結果は、舌の先端で甘味を受容するという生理学的知見、およびgustducinが甘味および苦味の情報伝達に関与するという生理学的・動物行動学的知見と一致する初めての組織学的知見となった。また、甘味は舌の奥でも先端でも受容することができるが、その情報伝達に違いがあることも初めて見いだした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Regional expression patterns of T1r family in the mouse tongue2005

    • 著者名/発表者名
      Kusakabe Y.et al.
    • 雑誌名

      Chemical Senses 30・Suppl 1

      ページ: i23-i24

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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