研究概要 |
本年度はデータの収集,整理および入力に多くの時間を費やした。計画段階では『農畜産業用固定資産評価標準』をメインの資料として利用する予定であったが,農機具価格の品質調整について過去におこなわれた海外の研究を詳細に調べるにつれ,この資料に記載されている属性データは不十分(トラクターについては馬力とエンジン形式程度)であることがわかった。その後の調査の結果,新農林社および農機産業調査研究所が発行する『農業機械カタログ集』および『農機価格ガイド』から,より詳細なデータを入手できることがわかった。このため,同社からの雑誌購入,同社への複写依頼,愛知大学図書館への出張により,やや不完全ながら1969〜2003年の期間について農機具の価格と属性のデータを入手した。 過去の研究を参考にするため,分析対象としてまずトラクターを取り上げた。上記の期間において記載されている主要メーカーについて,『農業機械カタログ集』からトラクターの型式とともに,軸距,重量,馬力,排気量,駆動輪数,変速段数などの属性をデータとして入力した。また,『農機価格ガイド』記載のトラクターの型式と『農業機械カタログ集』記載の型式を可能な限り対応させ,トラクターの価格を入力した。これらの属性と価格に関するデータ量は非常に多く,研究補助を依頼して入力作業をおこなったが,予想していたほど作業が進まず,結果として本年度はデータの整理と処理方法の考案までとなった。
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