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2004 年度 実績報告書

トレーサ実験と画像解析による地下水汚染物質の移動現象の把握

研究課題

研究課題/領域番号 16780169
研究機関神戸大学

研究代表者

井上 一哉  神戸大学, 農学部, 助手 (00362765)

キーワード地下水汚染 / 物質移動 / トレーサ実験 / 画像解析 / パラメータ推定
研究概要

1.地下水中の汚染物質の時間的・空間的な拡がりを把握し,将来予測へ役立てるため,平面二次元物質移動装置を設計・試作した.装置の一部にアクリル素材を用いることで物質移動現象の可視化を可能にしており,デジタルカメラで現象の撮影が可能である.また,動水勾配の調整および,間隙水圧と排水流量の測定が可能な実験装置となっている.
2.試作した装置を用いて,物質移動実験を実施した.均質地盤における物質挙動の把握に重点を置き,Brilliant Blue FCFを色素トレーサとして用いることにより,物質移動挙動を可視化した.試行実験の結果,本実験装置のセットアップが完了できたことを確認した.
3.物質移行を定期的に撮影した時系列画像を解析することにより物質移動パラメータである分散係数と分散長を推定するモデルを提案し,妥当な推定結果を得た.
4.トレーサ実験では珪砂を実験装置に充填させることにより透水場を形成し,珪砂の粒径を変えて繰り返し実験することで移流分散特性へ及ぼす透水場の影響を検討した,この結果,(1)分散係数は動水勾配の増加とともに増加すること,(2)分散長は動水勾配の影響を受けずにほぼ一定値をとること,がわかった.また,(3)横分散長と縦分散長の比は約0.1であることと,(4)浸透場を形成する土粒子の平均粒径が低下するにつれて,分散長は増加することがわかった,さらに,(5)推定結果と既往の研究結果と比較することで得られた値は妥当な範囲にあることがわかった.
5.色素トレーサBrilliant Blue FCFには遅延特性があることがわかり,測定データと画像解析の結果,遅延係数の値は1.2から3.0の範囲にある結果が得られた.
6.推定されたパラメータの値を用いて数値解析を実施し,数値解と実験状況は良好に一致しており,画像解析結果に妥当性と再現性があることがわかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Image Analysis to Determine the Dispersion Coefficient and Dispersivity in Capillary and Saturated Zone

    • 著者名/発表者名
      Inoue Kazuya
    • 雑誌名

      Proceedings of International Symposium ADVANCED EXPERIMENTAL UNSATURATED SOIL MECHANICS. 2005. (未定)(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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