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2006 年度 実績報告書

沖縄県における赤土流出防止対策に関する効果の定量的把握およびWEPP係数の算定

研究課題

研究課題/領域番号 16780172
研究機関琉球大学

研究代表者

酒井 一人  琉球大学, 農学部, 教授 (10253949)

キーワード赤土流出 / WEPPモデル / 沈砂池
研究概要

1.作付け時期の違いによる土砂流出量の違い
春植えサトウキビの作付け時期を2月と4月として土壌流出量の違いを観測している圃場実験によると,降雨が多くなり最も上壌侵食が大きくなる梅雨時期において,2月栽培の方がサトウキビの成長が大きく,赤土流出量が小さいという報告がされている.これに対してWEPPで解析を行ったところ,定性的に観測と同様の結果を得た.
2.沈砂池の堆砂機能の評価
既存の沈砂池で降雨時の現地観測を行った結果,数回の降雨イベントでの土砂収支計算結果より,75mm以上の粗粒分はほとんどが捕捉され,75mm以下の細粒分の一部が沈砂池から流出することが明らかになった.これにより,沈砂池による浮遊土砂流出防止対策における課題点としては細粒分に対する対策が認められた.これまで,沈砂池対策による土砂流出の算定はアメリカの設計基準と沖縄での設計基準の違いからWEPPにおいて誤差が生じやすい項目であったが,本研究の結果を検討することにより修正についての新たな知見が得られるものと考える.
3.データの時系列解析による特性把握
これまで浮遊土砂流出解析モデル適用において幾つかの流域特性が認められている流域を対象に,降雨,流量,浮遊土砂濃度の自己相関,およびそれぞれ2つの時系列の相互相関を調べ,その結果からこれまでの浮遊土砂流出解析において認められている流域特性がどのように現れるかについて検討した.その結果,既往の研究において得られた対象流域の浮遊土砂流出における流域特性がスペクトル解析においても現れることが認められた.これにより,事前に観測データを分析し,対象流域の特性を大まかに把握することにより,より適切なモデルの適用が可能であると考える.WEPPモデルを用いるためのデータを準備することが難しい地域においては,パラメータ集中型のモデル適用は必要であり,その点で本成果は意義があると考える.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Estimation of CO2 Emission from Sugarcane production in Okinawa by the Life Cycle Assessment2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuhito SAKAI, Ansyun YOSHINAGA
    • 雑誌名

      Proceeding of 2006 ASABE Annual International Meeting

  • [雑誌論文] 沖縄県の農業のLCA分析2006

    • 著者名/発表者名
      酒井一人, 吉永安俊
    • 雑誌名

      農業土木学会大会講演会要旨集 2006年度

      ページ: 366-367

  • [雑誌論文] 畑地流域からの懸濁物質流出量2006

    • 著者名/発表者名
      仲村渠将, 吉永安俊, 酒井一人, 大澤和敏
    • 雑誌名

      農業土木学会大会講演会要旨集 2006年度

      ページ: 738-739

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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