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2004 年度 実績報告書

水利施設が有する親水機能の性能規定化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16780173
研究機関大阪府立大学

研究代表者

工藤 庸介  大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助手 (80305656)

キーワード性能照査型設計法 / 親水機能 / 農業用水利施設 / LOC / リスク / 維持管理
研究概要

本年度は、一般に親水機能と呼ばれている概念の整理を行った。各種の水利施殻(水路工、ため池、ダムなど)によって人工的に形成される水辺空間を考えるために、まず自然に形成された水辺空間として河川を対象とし、その整備を行う上で親水機能がどのように捉えられているのかをまとめた。その結果、「心理的満足機能」「レクリエーション機能」「公園機能」「生物育成機能」「防災機能」「景観機能」という6つの機能が抽出された。これに基づいて現行の設計基準(河川砂防技術基準)を分析し、(明示的ではない形で)求められている親水機能と判断される性能を明らかにした。このことによって、現行の基準では不足するもの、表現を大きく改めなければいけないもの、表現の仕方自体を再検討しなければいけないもの等がわかった。また、こうした一連の分析作業を通して、河川構造物以外の水利構造物の設計基準を性能規定化するための作業方法も確立することができた。一方、性能照査にあたってはLCCという観点も重要であるが、中でもその算出が困難なリスクと維持管理に関わる費用の取り扱いについての基礎的な検討も行った。リスクについては、損害保険数理や健康リスクの考え方を援用することで、簡便な確率論的取り扱いの可能性があることがわかった。また、リスクマネジメントで広く用いられているフォールトツリーを作成することで、維持管理に必要な作業を整理することもでき、コスト算出の体系化に向けての可能性を示すこともできた。この他、次年度以降に予定しているアンケート調査や画像解析などのための機器設備を整備した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 色彩のフラクタル解析を用いた河川景観の評価手法2005

    • 著者名/発表者名
      大野研, 大野博之, 工藤庸介, 葛西紀巳子
    • 雑誌名

      土木学会論文集 779/IV-66

      ページ: 119-130

  • [雑誌論文] 多面的機能に配慮した施設整備計画立案に対する定性推論の応用2005

    • 著者名/発表者名
      工藤庸介, 小柳大介, 木全 卓
    • 雑誌名

      大阪府立大学大学院農学生命科学研究科学術報告 57(印刷中)

  • [雑誌論文] 都市と農村とが共生する新時代の社会形成へ向けて2004

    • 著者名/発表者名
      工藤庸介
    • 雑誌名

      農業土木学会誌 72(11)

      ページ: 52-54

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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