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2004 年度 実績報告書

牛嚢腫卵胞のホルモン感受性に関する応用学的および分子細胞学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16780196
研究機関広島大学

研究代表者

磯部 直樹  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助手 (80284230)

キーワード嚢腫卵胞 / 免疫組織化学 / GnRH / BS-Iレクチン / VEGF / ギャップ結合 / エストラジオール / プロジェステロン
研究概要

食肉処理場で採取した牛嚢腫卵胞を用いてパラフィン切片を作成し,BS-Iレクチンによる組織化学および血管内皮増殖因子(VEGF)の免疫組織化学を行った。また,採取した卵胞の一部を凍結しVEGFのmRNA発現をRT-PCRによって調べた。その結果,嚢腫卵胞の卵胞膜内層における血管分布は正常卵胞のそれに比べて著しく発達していることが明らかになった。また,嚢腫卵胞のVEGFのタンパクおよびmRNA発現は正常卵胞のそれと同等であった。しかし,卵胞液中にはVEGFタンパクは検出されなかった。卵胞液中のエストラジオール濃度は顆粒層を有する嚢腫卵胞では高かったが,顆粒層を有さない嚢腫卵胞では低かった。したがって,卵胞膜内層における血管分布が発達していることが嚢腫卵胞発達と関係していることが示唆された。
上記した嚢腫卵胞のパラフィン切片を用いて,ギャップ結合を構成するタンパクであるコネキシン43の分布を調べた結果,嚢腫卵胞の顆粒層および卵胞膜内層にコネキシン43が存在することを確認した。したがって,嚢腫卵胞においてもギャップ結合を通して活発な物質輸送が行われている可能性を示した。
嚢腫に罹患した乳牛に性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を投与し,その1週間後に嚢腫卵胞の有無を調べた結果,嚢腫卵胞が排卵した牛と排卵せずに残存したままの牛がいることがわかった。また,嚢腫卵胞を有する牛でも血中プロジェステロン濃度が高い牛と低い牛の2種類いることが明らかとなった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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