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2006 年度 実績報告書

神経突起伸展活性天然物ネオビブサニンの効率的合成法の開発および構造-活性相関

研究課題

研究課題/領域番号 16790023
研究機関徳島文理大学

研究代表者

江角 朋之  徳島文理大学, 薬学部, 講師 (50315264)

キーワードビブサン型ジテルペン類 / 神経栄養因子様活性 / ビブサニン類 / 一酸化炭素挿入 / 環化カルボニル化 / carbonylative cyclization / ネオビブサニン / ビブサニン
研究概要

現在までに我々はサンゴジュ(Viburnum awabuki)の葉部から80種を超えるビブサン型ジテルペン類を単離してきた.これらの中には,神経栄養因子様活性を初めとした特異な生物活性を示すものも多く存在し,幅広い分野の研究者から興味を集めている.今回,これらの研究に必要となる試料を迅速に提供出来るライブラリーの構築を目的とし,ビブサニン類に共通して含まれる11位4級不斉炭素構築法の開発を試みた.4-ペンテン-1-オールをジルコノセンジクロライドおよびトリメチルアルミニウムと反応させ,ヨウ素で処理する根岸法により(E)-ヨード-2-メチルアルケンへと変換後,水酸基をtert-ブチルジフェニルシリル基で保護し,さらに,10mol%テトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを触媒とし,一酸化炭素雰囲気下でリチオ化した(S)-4-フェニル-2-オキサゾリジノンと反応させ,カルボニル挿入反応を含むカップリングを行い,α,β-不飽和カルボン酸のキラルオキサゾリジノン誘導体を得た.次にα,β-不飽和カルボン酸のキラルオキサゾリジノン誘導体を種々のビニル銅試薬と反応させたところ,目的とする1,4-ビニル付加体が高いジアステレオ選択的で得られることを見出した.現在,収率向上を目指し,検討中である.一方,ペンテンオールから出発しJohnson-Claisen転位を含む7段階の反応を経て上記1,4-ビニル付加体と合成化学的に等価なラセミの共通中間体を得た.共通中間体をアセチレン体へと導き,ヒドロホウ素化後,ヨウ化ビニル体との鈴木-宮浦反応に付し,立体選択的に(E,E)-共役ジエン体へと導いた.続いて,(E,E)-共役ジエン体に対し,Sharpless不斉ジヒドロキシル化を行ったところ,期待通り位置選択的に反応が進行し,(7S,8S)-ジオール体が得られた.さらに,両側鎖の修飾を行った後,一酸化炭素挿入による環化を試みたところ,望む11員環型中間体が得られることを見出した.一方,ラセミの共通中間体をヨウ素体へと導き,9-BBNを用いてヒドロホウ素化した後,一酸化炭素挿入による環化を試みたところ,望む7員環型中間体が得られることを見出した.現在,それぞれをビブサニンB,Cに導くことを検討中である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] First enatioselective synthesis of (-)-talaumidin, a neurotrophic diaryltetrahydrofuran-type lignan2006

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Esumi, Daisuke Hojyo, Haifeng Zhai, Yoshiyasu Fukuyama
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 47

      ページ: 3979-3983

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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