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2004 年度 実績報告書

糖鎖を認識するユビキチンリガーゼの構造生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 16790037
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

山口 芳樹  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (90323451)

キーワードNMR / 糖鎖 / ユビキチンリガーゼ / 安定同位体標識 / レクチン / 糖ベプチド
研究概要

SCF^<Fbs1>は細胞質において、N結合型糖鎖を有するタンパク質を認識して分解マーカーであるユビキチン鎖を連結するユビキチンリガーゼであり、プロテアソームによる糖タンパク質の分解において重要な役割を担っている。SCF^<Fbs1>の基質認識ユニットであるFbs1の糖タンパク質認識様式を解明するため、Fbs1の糖鎖認識ドメイン(SBD)を用いてNMRによる相互作用解析を行った。その結果、SBD上のβ3-β4、β9-β10ループが糖鎖のGlcNAc2部分と、β5-β6ループがマンノース残基と相互作用していることが判明した。また、安定同位体で標識した糖ペプチドをリガンドとして用いてFbs1のSBDとの複合体の^<15>N-edited NOESYスペクトルを測定した結果、このレクチンは標的糖タンパク質の糖鎖部分のみならず糖鎖結合部位にあたるアスパラギン残基ともコンタクトを形成していることが明らかとなった。PNGaseはプロテアソームの分解標的となる糖タンパク質の糖鎖結合部位のアスパラギン残基側鎖を攻撃して糖鎖を遊離すると考えられているが、Fbs1存在下ではリボヌクレアーゼBに対するPNGaseの作用が阻害されることが示された。以上の結果より、Fbs1は糖鎖還元末端近傍を認識することにより変性状態にある糖タンパク質と特異的に相互作用しており、さらに基質上にポリユビキチン鎖を形成している間、基質の糖鎖をPNGaseから保護していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Structural basis of sugar-recognizing ubiquitin ligase2004

    • 著者名/発表者名
      Mizushima T., et al.
    • 雑誌名

      Nature Struct.Mol Biol. 11(4)

      ページ: 365-370

  • [雑誌論文] レクチンによる糖鎖認識の構造生物学2004

    • 著者名/発表者名
      山口芳樹, 加藤晃一
    • 雑誌名

      生化学 76(3)

      ページ: 269-277

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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