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2005 年度 実績報告書

脂肪細胞の分化を抑制する新規タンパク質の解析とこれを標的とした抗肥満戦略

研究課題

研究課題/領域番号 16790055
研究機関徳島大学

研究代表者

山崎 尚志  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (20271083)

キーワード褐色脂肪組織 / DHドメイン / BARドメイン / SH3ドメイン / エンドサイトーシス / ダイナミン
研究概要

哺乳動物には白色脂肪組織(WAT)と褐色脂肪組織(BAT)という2種類の脂肪組織が存在する.WATがエネルギーの貯蔵を担っているのに対し、BATは貯蔵されたエネルギーを積極的に分解するユニークな組織である.研究代表者はラットBATとWATのmRNAの比較を行い、BATで優位に存在する新規cDNAクローン2-88を単離した.このcDNAがコードするタンパク質をマウス前駆脂肪細胞に発現させたところ、脂肪細胞への分化が抑制された.そこで、本タンパク質が脂肪細胞の分化を抑制する機構を明らかとすることを目的として研究を行った.
塩基配列から、cDNAクローン2-88は676個のアミノ酸からなる76.4kDaのタンパク質をコードすることが予想され、ドメイン検索により、本タンパク質にはDHドメイン(アミノ酸34-212)、BARドメイン(242-445)、2つのSH3ドメイン(509-568および606-665)が存在することが示された.さらにデーターベース検索により、この構造は最近同定されたTuba(1577アミノ酸からなる約178kDaのタンパク質)のカルボキシル末端側の構造と類似していることが示された.Tubaにおいて、2-88との類似性が認められるカルボキシル末端側のSH3ドメインはアクチン調節タンパク質群と結合することが報告されている.そこで2-88のSH3ドメインも同様にアクチン調節タンパク質群と結合しているのではないかと考え、GSTプルダウン法により2-88のSH3ドメインと結合するタンパク質の探索を行った.その結果、2-88のSH3ドメインはアクチン調節タンパク質群とも結合するものの、細胞のエンドサイトーシスに重要なダイナミンと強く結合することが示された.このことから2-88は、ダイナミンやアクチン調節タンパク質群と相互作用することによって、あるいはTubaのようなタンパク質と競合することによって細胞のエンドサイトーシスを調節し、その結果、脂肪細胞の分化を調節している可能性が示された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Alpha 2 integrin +807 polymorphism in drug-induced gingival overgrowth.2005

    • 著者名/発表者名
      Ogino, M. et al.
    • 雑誌名

      J.Dent.Res. 84巻12号

      ページ: 1183-1186

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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