[オーファン受容体の安定発現細胞株の樹立] データベースサーチやRT-PCR法により脳に特異的に発現するオーファン受容体をいくつか選択した。これらの受容体に関して、哺乳細胞用の発現ベクターを作製し、受容体を安定的に高発現する細胞株を樹立した。受容体によっては培養細胞に遺伝子導入した際に、細胞膜上にうまく発現しないことがあると報告されているので、スクリーニングの感度を上げるために、FLAG等の標識配列を受容体に付加し、この標識をもとにフローサイトメータを用いて高発現株を選択した。 [脳の刺激と脂質の抽出・分画] ラットの脳ホモジネートをカルシウム刺激した後、脂質を抽出した。抽出脂質の分画は、溶媒分配、シリカカラムによる粗分画、および超臨界流体クロマトグラムを用いた細分画などにより行った。 [リガンドスクリーニングアッセイ] 上記の受容体発現細胞と抽出脂質、および市販のリピッドライブラリーを用いて、96ウェルマイクロプレートを用いたリガンドスクリーニングを行った。アッセイとしては細胞内のカルシウムアッセイ及びエンザイムイミュノアッセイによる細胞内cAMP濃度の観察、Zifプロモーターとルシフェラーゼ遺伝子を用いたレポータージーンアッセイなどを行った。
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