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2005 年度 実績報告書

核遺伝子産物MIDASによるミトコンドリア増殖機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16790178
研究機関日本医科大学

研究代表者

上村 尚美  日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (60283800)

キーワードミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / ミトコンドリア病 / 分子生物学
研究概要

ミトコンドリアはATP産生を司り生体内のエネルギー代謝の中心的な役割を行っている。また、アポトーシスを制御及び実行し、老化や様々な神経疾患にも関与している。ミトコンドリアの形状や数は細胞の種類によって様々であり、同じ細胞でも常に分裂と融合を繰り返しダイナミックに変化する。さらに、外界からの刺激(運動や食事)やミトコンドリア内からの異常(ミトコンドリア病)に応答してミトコンドリアは増殖する。
本課題では、ミトコンドリア内からの異常のモデルとしてミトコンドリアDNA消失細胞を用い、この細胞で発現が増加している因子として同定したMIDAS(mitochondrial DNA absence sensing factor)の解析を行っている。昨年度までに、MIDAS発現ベクター、MIDAS siRNA発現ベクターを用いて、MIDAS発現増加細胞、MIDAS発現減少細胞を作製し、解析を行った。その結果、MIDASによってミトコンドリア脂質の量が変化していることが示唆された。これまでの解析は、ミトコンドリア特異的蛍光色素を用いてフローサイトメーターや共焦点レーザー顕微鏡で解析したものであった。従って、本年度は、脂質の変化を直接調べるために、各細胞からミトコンドリアを単離し、脂質を抽出してHPLC(高速液体クロマトグラフィー)による脂質分析を行った。細胞内の膜は、細胞内小器官によってリン脂質組成が異なることが知られている。ミトコンドリア膜は、カルジオリピンを特に多く含むことが知られている。HPLCによる解析の結果、MIDASは、ミトコンドリア膜、特にカルジオリピンの量を調節している因子であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] MIDAS/GPP34, a nuclear gene product, regulates total mitochondrial mass in response to mitochondrial dysfunction.2005

    • 著者名/発表者名
      Naomi Nakashima-Kamimura
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science 118・22

      ページ: 5357

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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