• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

TMA-IHC・FISH法を用いた脳腫瘍の新たな分類、有意な疾患群の抽出の試み

研究課題

研究課題/領域番号 16790201
研究機関東京大学

研究代表者

柴原 純二  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60334380)

キーワード脳腫瘍 / 組織マイクロアレイ / 免疫組織化学
研究概要

組織マイクロアレイ作成:脳腫瘍の組織マイクロアレイを作成した。膠腫(星細胞腫、乏突起細胞腫、上衣腫)約120例、膠芽腫約50例、髄芽腫約15例、髄膜腫・血管周皮腫約40例からなる組織アレイを構築した。
免疫組織学的検討:作成した組織マイクロアレイを用いて、免疫組織学的検討を行った。癌関連蛋白や脳神経発生・分化の標識蛋白をはじめとする、各種蛋白の発現の検討を行い、以下の2点を明らかとした。
1.神経細胞標識蛋白を高度に発現する二次性膠芽腫が存在することを明らかにした。同腫瘍では、初発の星細胞腫においても、同様の神経細胞標識蛋白を発現する腫瘍細胞が、少数ながら存在することが確認された。高度の髄腔内播種を特徴とする膠芽腫であり、臨床経過を鑑みても特異な一群として位置付け可能な腫瘍と考えられた。
2.単クローン抗体D2-40により認識されるムチン型糖タンパクpodoplaninが、各種脳腫瘍で発現していることを明らかにした。特に上衣腫、脈絡叢乳頭腫、髄膜腫ではほぼ全例で発現が認められ、対応する正常組織にも発現が確認されたことから、組織特異的と考えられた。上衣腫では特徴的なdotないしring状発現patternを示し、日常診断に応用しうる所見であった。また、星細胞系腫瘍では、podoplaninの発現と腫瘍の悪性度とに相関関係が認められた。他臓器の腫瘍でも、podoplaninの発現と腫瘍の悪性度、転移との関連が指摘されており、膠腫の悪性転化の機構を解明する上で、興味深い所見であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Podoplanin is expressed in subsets of tumors of the central nervous System.2006

    • 著者名/発表者名
      Shibahara J, Kashima T, Kikuchi Y, Kunita A, Fukayama M
    • 雑誌名

      Virchows Archiv (in press)

  • [雑誌論文] Secondary glioblastoma with advanced neuronal phenotype.2005

    • 著者名/発表者名
      Shibahara J, Fukayama M
    • 雑誌名

      Virchows Archiv 447・3

      ページ: 665-668

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi