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2006 年度 実績報告書

薬剤の影響による転倒・転落と疾病の関連性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 16790305
研究機関東邦大学

研究代表者

藤田 茂  東邦大学, 医学部, 助手 (50366499)

キーワード転倒・転落 / 向精神薬 / 睡眠薬 / 抗不安薬 / インシデント / 医療事故 / 半減期 / アクシデント
研究概要

医療の安全と質にっいての関心の高まりは世界的にも広く認められる。医療事故は、医療の質についての社会的なニーズの高度化を背景にして、特に大きな関心を集めている。医療機関においては、それらのインシデント・アクシデントに対しさまざまな対策が講じられているが、予防の難しいものもある。特に、入院中の患者の転倒やベッドや車椅子からの転落は予防が難しく、根本的な解決策はいまだ存在しない。本研究は、転倒・転落に対する睡眠薬等の影響を調査することで、その予防策の立案に資する研究成果を得るべく実施した。
平成18年度は、文献調査のほか、東邦大学医療センター大森病院、東邦大学医療センター大橋病院、聖路加国際病院、練馬総合病院等の協力を得て調査研究を行った。海外文献の調査からは、4剤以上の薬剤(向精神薬に限らず)の服用(併用)は、転倒・転落と、それに伴う大腿骨折のリスクを高めることなどが分かった。他にも、薬剤別に転倒・転落のオッズ比を求めた論文も多数見られた。これらより、従来は半減期の長い睡眠薬ほど転倒・転落のリスクが高いとされていたが、最近では半減期の短い睡眠薬でも転倒・転落のリスクが高くなるため、半減期だけで薬剤別のリスクを評価することはできないことが確かめられた。また、上記の4病院から収集されたデータは、いまだ分析途中であるが、本研究の過程で発見された知見(睡眠薬と抗不安薬は、半減期の長短によって、転倒・転落の発生リスクの高い時間帯が異なる)を強化する結果が得られている。
今後は、これらのデータの分析をさらに推し進め、疫学的に妥当な知見を導き出し、転倒・転落の効果的な予防策を提案して行く必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 半減期が短い薬剤でも油断は禁物2006

    • 著者名/発表者名
      藤田 茂
    • 雑誌名

      日経メディカル 461

      ページ: 145-146

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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