研究概要 |
高齢者の社会活動を評価するために開発された指標、「いきいき社会活動チェック表(以下、チェック表と略)」を用いて、高齢者における社会活動レベルと生活状況、健康状態との関連を検討した。 山梨県M市内の老人クラブ(126)に所属する会員(7,473人)のうち役員である者362人を調査対象者とした。ただし、チェック表等への記入は日常生活がある程度自立し、健康面でも日常生活が制限されることがない65歳以上の高齢者とした。M市老人クラブ代表者会議の場で、事前に、各地区会長に対して、口頭及び文書による趣旨説明を行った。調査対象者には、各地区会長を通じて、「チェック表」及び「生活状況及び、健康状態に関する調査票」を配布するとともに、文書で調査の趣旨を説明し、記入(無記名自記式)を依頼した。回答者260人を対象に、社会活動レベルと現在の生活状況及び健康状態との関連を観察した。その結果、「配偶者と二人暮らし」「独居」「配偶者なし」といった生活状況、「(日常会話)普通に話せる」「(聴力)聞こえる」といった健康状態と社会活動レベルとの間に関連がみられた。「配偶者と二人暮らし」「(日常会話)普通に話せる」ではそれぞれ個人活動が活発である者の割合が高く、「独居」「配偶者なし」ではそれぞれ学習活動の活発者割合が高く、そして、「配偶者あり」「車の運転をする」「(聴力)聞こえる」ではそれぞれ仕事の活発者割合が高かった。
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