研究概要 |
過去の先行類似研究の再分析、批判的吟味を行い本研究の調査デザインの設定を再確認した。質問票の項目につき、個人情報保護を検討しながら関係者と意見調整を行った。事業所産業医、衛生管理師、看護婦、健診会社担当者と事前に調査票、調査項目、検査手技、測定状況、インフォームドコンセント、質問票の配布など詳細について数回の会議で打ち合わせを行い検討した。健診会社の調査票とオリジナル調査票の内容が重複しないよう、入念に調整を行った。また事前に現場見学を行い、工場の騒音職場の労働環境や勤務体制などの特徴を把握をし、工場の騒音レベルの測定を行った。調査は某事業所(従業員1000人、騒音工場)で6月に行われた騒音特殊健診と9月に行われた定期健康診断において行った。申請者は医師として耳鏡検査や診察を行い、実際に調査に参加した。方法として自記式質問票を用い、対象者に以下の項目について尋ねた。対象者はインフォームドコンセントに了承を得たもののみとした。騒音情報として職業性騒音歴、非職業性騒音歴(ヘッドフォンによる音楽聴取等)を調査。喫煙情報を喫煙状況と喫煙年数を、動脈硬化変数として、過去の生活習慣病の聴取(家族歴と既往歴)、血液性科学検査として総コレステロール、中性脂肪、血糖値、HbA1cを、その他、BMI,血圧測定、動脈硬化指数を測定した。アルコール摂取については摂取状況を問診し、頻度と嗜好をビール、ワイン、焼酎(10度、25度)、日本酒などの回答項目を作り、結果を今後解析する過程にてエタノール換算する。秋よりデータ入力開始を行った。データは施錠可能な場所に保管し、研究代表者が管理した。現在、まとめた結果に基づいて論文を作成中である。
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