研究概要 |
夜間時刻帯にとる仮眠が昼業夜眠リズム維持に及ぼす効果を調べるため実験室実験を行った。被験者は健康で,喫煙,深夜アルバイトを行っていない男子大学生8名であった。実験は,監視労働を模擬して22時-8時の10時間の模擬夜勤を2日連続で行い,1日目と2日目の両日に通常の睡眠覚醒リズムを持つ人の体温リズム位相の底点をおよそ4時前後と考えた場合に底点前である,2時から4時で2時間の仮眠をとる条件を設定した。また,2日間の模擬夜勤の後にはそれぞれ12時-18時に昼間睡眠をとり,2日目の昼間睡眠の後には0時-8時に夜間睡眠をとった。さらに別の日程で,基準睡眠として0時-8時まで夜間睡眠をとった。実験は模擬夜勤とその後の睡眠を3泊4日で行い,実験間隔はそれぞれ1週間以上あけて行った。基準睡眠は1泊2日で行った。被験者は全実験条件に参加した。模擬夜勤時には被験者は,仮眠中を除いて各時刻の初めの30分を作業負荷としてキーボード入力による英文転写課題を行った。続いて,後の30分では眠気と疲労感,作業パフォーマンスの変化を調べるために,自記式のアンケート,パソコンによるパフォーマンステストの測定を行った。また,模擬夜勤中の仮眠による昼業夜眠の体温リズムへ維持への影響を調べるために1時間毎に舌下温の測定を行った。さらに,仮眠によるその後の昼間と夜間睡眠への時間短縮効果を調べるため,仮眠時,昼間睡眠時,夜間睡眠時の睡眠脳波,眼電図,心電図を睡眠ポリグラフにより連続測定した。結果については現在解析中である。
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