研究概要 |
夜間時刻帯にとる分割された短時間の仮眠が昼業夜眠リズム維持に及ぼす効果を調べるため実験室実験を行った。被験者は健康で,深夜アルバイトを行っていない男子大学生8名であった。実験は運転労働を模擬して,運転シミュレータを用いて21時-7時の10時間の模擬夜勤を行った。実験条件は,模擬夜勤中に仮眠をとる条件と休憩をとる条件の2条件であった。被験者は両条件とも参加した。実験間隔は5日以上あけて,両条件とも実験開始の5日前から毎日の睡眠記録と活動量を測定した。両条件とも模擬夜勤の直前の17:30〜19:00と,直後の8:00〜14:00で睡眠をとった。模擬夜勤では,仮眠条件では120分間の走行と20分間の仮眠を1セッションとし,連続で4セッションを行った。休憩条件では走行後の20分間は休憩にあてられた。運転シミュレータによる走行では,高速道路を模擬して各セッションとも常に同じ速度で走行することを求めた。各セッションの前後では,眠気と疲労感を調べるため自記式のアンケートを行った。また,模擬夜勤中の仮眠による昼業夜眠の体温リズムへ維持への影響を調べるために実験期間を通して直腸温の連続測定を行った。さらに,仮眠によるその後の昼間睡眠への影響を調べるため,各睡眠時には睡眠脳波,眼電図,心電図を睡眠ポリグラフにより連続測定した。実験を完了し,結果については解析中である。
|