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2004 年度 実績報告書

透析に伴う副甲状腺機能亢進症と冠動脈硬化に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 16790430
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

久保 隆史  和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (30316096)

キーワード透析 / 副甲状腺機能亢進症 / 冠動脈硬化 / 経皮的経管的冠動脈形成術
研究概要

人工透析に伴う副甲状腺機能亢進症が経皮的冠動脈形成術後の再狭窄に及ぼす影響
【背景】透析症例では二次的に副甲状腺機能亢進症をきたすことが少なくない。副甲状腺ホルモン(PTH)は血中Ca濃度を増加させ血管へのCa沈着をもたらし、動脈硬化を進展させる可能性がある。
【目的】人工透析に伴う副甲状腺機能亢進症が経皮的冠動脈形成術(PTCA)後の再狭窄に影響を及ぼすか否かを検討すること。
【対象と方法】冠動脈造影により狭心症と診断し、PTCAを施行した人工透析症例104例、144病変を対象とした。血中PTH濃度により正常値群(<65pg/ml)と高値群(≧65pg/ml)の2群に分類し冠動脈硬化の重症度およびPTCA後の再狭窄率を比較した。
【結果】対象とした104例中60例が副甲状腺機能亢進症を呈した。血中PTH濃度は正常値群が34±18.6pg/ml、高値群が339±319.7pg/mlであった。両群間で他の冠動脈危険因子の頻度に差はなかったが、透析期間はPTH高値群で長かった(8.0±7.1年v.s.4.5±3.4年,p<0.01)。正常値群に比べPTH高値群では、冠動脈の石灰化病変数(9±2.7v.s.4±2.6segments/例,p<0.01)が多く、多枝病変(65%v.s.43%,p<0.05)や慢性完全閉塞病変(28%vs14%,p<0.05)を有する頻度が高かった。またPTCA後の再狭窄率(59%v.s.17%,p<0.05)もPTH高値群で高かった。
【総括】人工透析に伴って副甲状腺機能亢進をきたした症例では、高度な冠動脈病変を有することが多く、PTCA後の再狭窄率も高かった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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