• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

電気的インピーダンス計測による腹膜中皮細胞の接着性変化のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 16790465
研究機関香川大学

研究代表者

松原 啓介  国立大学法人香川大学, 医学部附属病院, 助手 (00372722)

キーワード腹膜中皮細胞 / グルコース負荷 / スーパーオキサイド
研究概要

SDラットの腹膜よりプライマリーの腹膜中皮細胞を採取し、得られた細胞はAnti-Human Mesothelial Cell抗体を用いた免疫染色により腹膜中皮細胞であることを確認し、線維芽細胞の混入のない細胞を3継代し安定化したものを実験に使用した。最終的には実験に使用できるのは6継代目までであった。
腹膜中皮細胞に対する接着性変化についてバイオ・インピーダンス法および原子間顕微鏡検討する前に、腹膜透析液における電気的変化を引き起こすスーパーオキサイド・アニオンの測定を行った。腹膜中皮細胞の電気的変化は腹膜透析液の主要成分であるグルコース濃度が影響を与えていると考えられるので、その濃度変化に着目し、実際臨床で汎用されている腹膜透析液の糖濃度に即して、1.5%(83mM)、2.5%(138mM)および4.25%(236mM)グルコース含有培地にて4時間細胞をインキュベートした。
ルシゲニンを用いたスーパーオキサイド・アニオンの測定にて、高糖濃度(138mM、236mM)培地において有意な40〜50%のスーパーオキサイド・アニオンの上昇が認められた。この上昇は、同濃度の浸透圧物質であるマンニトールにても認められた。時間的変化を加味するため、経時的に1〜6時間まで検討したが、スーパーオキサイド・アニオンは経時的に漸増したが4時間にピークにプラトーに達したので、以後実験はこの時間を用いた。
このスーパーオキサイド・アニオンの上昇に関する遺伝子群や接着因子のmRNA発現は目下検討中である。また、バイオ・インピーダンス法を用いた微弱電流による通電性の実験においては、現在のところスーパーオキサイド・アニオンとの有意な相関が認められず、また原子間顕微鏡におけるカンチレーバーの力学的検討も充分なデータは現時点では得られていない。今後継続して、明らかにしていく予定である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi