研究概要 |
ヒトプロレニン受容体遺伝子(gene bank No. AF291814)を基にプラスミドDNAを作製し、Wisterラット胚細胞にtransgeneし、出生・継代させヒトプロレニン受容体遺伝子発現(Tg)ラット系を確立した。 Tgラットにおけるヒトプロレニン受容体の脳・心・肺・血管・肝・腎・膵・副腎・精巣・卵巣における発現を、遺伝子レベルでは半定量的RT-PCR法を用い、蛋白レベルでは特異的抗ヒトプロレニン受容体抗体による免疫組織染色法およびウエスタンブロティング法を用いて行なっている。 また、現在確立したTgラットおよび野生型ラットにおいて、 (1)血圧テレメトリー送信機を埋め込み、週齢ごとの無麻酔無拘束下の血圧を測定中である。 (2)週齢ごとに、体重、尿蛋白定量を行い、血漿レニン活性、アンジオテンシンI濃度、アンジオテンシンII濃度を測定するとともに、脳・心・肺・血管・肝・腎・膵・副腎・精巣・卵巣を取り出し、臓器内アンジオテンシンI濃度、アンジオテンシンII濃度をRIAで、アンジオテンシノーゲン、レニン、ACE、ATIR、AT2R各mRNAをreal-time PCR法で定量中である。 (3)さらに、各臓器をPAS,PAM,HE,アザン染色によりその障害程度を評価し、さらに、抗ラットtype IV collagen抗体を用いた免疫組織化学染色で硬化性病変の程度を観察している。
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