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2004 年度 実績報告書

CD4^+CD25^+制御性T細胞の抑制機構の解明と治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16790552
研究機関東京大学

研究代表者

川畑 仁人  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70334406)

キーワード制御性T細胞 / 免疫寛容 / 自己抗体 / B細胞 / 自己免疫疾患
研究概要

CD4^+CD25^+制御性T細胞(Treg)の抑制機能と自己免疫疾患への関与を検討するため、まずニワトリ卵白アルブミン(OVA)を全身性に核内に発現するトランスジェニックマウス(LdnOVA)とOVA特異的T細胞受容体(TCR)トランスジェニックマウス(DO11.10)を交配して得られたダブルトランスジェニック(DBL-Tg)マウスを解析した。このマウスではOVA特異的TCR発現Tregが胸腺から誕生し(J.Immunol 2002;168:4399)、CD4-CD25-T細胞(Tconv)もTCRの改編が行われ(現在投稿中)、自己反応性が回避されているにもかかわらず抗OVA自己抗体が産生されていた。TregのT細胞への抑制機能は保たれていたことから、直接B細胞の増殖や抗体産生機能にどの様な影響があるかをin vitroで検討した。OVA特異的TregやTconvをB細胞と共培養し、OVA結合F(ab')2抗IgG抗体や抗IgM抗体を用いて刺激したところ、Tregはcognate T-B interactionの状況では、B細胞を抑制せず、むしろ増殖や抗体産生機能に対して促進的に作用し、特にメモリーB細胞で顕著だった。また、in vivoでもRAG欠損LdnOVAマウスにOVA特異的TregやTconvをB細胞とともに移入後、抗OVA自己抗体を測定したところOVA特異的Tregを移入した群で抗体産生が認められた。Tregは自己反応性を有する細胞群であり、またその抑制機能は、cognate T-B interactionがある状況下ではB細胞には発揮されず、DBL-Tgにおける自己抗体産生からも、制御性T細胞が自己抗体産生に関与し、T細胞の免疫寛容誘導が一方ではB細胞の自己抗体産生に連結している可能性が示唆された。更にTregの抑制機序とその解除機構について検討した。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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