研究概要 |
ヒト末梢血単核細胞(PBMC)を用いた破骨細胞形成系の確立およびRA自己抗原の発現 1)Ficoll-Paqueを用いて健常人協力者よりPBMCを回収し、マグネットビーズと抗ヒトCD14モノクローナル抗体を用いてCD14(+)細胞を分離し、10%FBS・M-CSF(25ng/ml)入りαMEMにて培養を行い、Trypsin-EDTA処理後dish付着細胞を回収し、更に10%FBS・M-CSF(25ng/ml)・ODF(20ng/ml)入りのαMEMにて多核巨細胞を回収した。 2)1)にて回収した多核巨細胞についてTRAP (Tartrate-resistant Acid Phosphatase)染色陽性であることを確認。また、成熟破骨細胞の機能を有するか否かを確認するため、dentin slice上でのPit formationを確認した。 3)上記、ヒトPBMCからの成熟破骨細胞形成系において、RA自己抗原であるカルパイン・カルパスタチン,c-myc・FBPの発現をRT-PCRで確認した。 ウサギ破骨細胞骨吸収におけるカルパイン阻害蛋白・抗ヒトカルパスタチン抗体の影響 1)7日齢ウサギ長管骨をαMEM/5%FBSで細切した上清を、Unfractionated Bone Cells(UBC)とした。dentin slice上でUBCが骨吸収活性(pit formation)を有する系で、カルパイン阻害物質であるヒトCPSドメインI・カルパインインヒビターペプタイドが、骨吸収活性を抑制する可能性があることを確認した。 2)ウサギUBCの系で、抗ヒトカルパスタチン抗体がコントロールIgGと比し、骨吸収活性を亢進する可能性があることを確認した。 3)ウサギUBCの系で抗カルパスタチン抗体陽性RA患者血清は骨吸収活性に影響しないことを確認した。
|