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2004 年度 実績報告書

ジストロフィン遺伝子のスプライシング促進配列に結合する核蛋白の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16790575
研究機関神戸大学

研究代表者

八木 麻理子  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60362787)

キーワードエクソンスキッピング / スプライシング促進配列 / 核蛋白
研究概要

私達はDuchenne型筋ジストロフィー(DMD)に対する治療法として、アンチセンスオリゴヌクレオチド(AS-Oligo)を用いてスプライシング促進配列の機能を阻害することにより、エクソンスキッピングを誘導し、機能的なジストロフィン蛋白を発現させる方法を検討している。今回の研究は、ジストロフィン遺伝子のスプライシング促進配列に結合し、AS-Oligoによってその役割が阻害される核蛋白を同定し、機能を明らかにするものである。
今年度は、核蛋白について検討する前に、まず、エクソンスキッピングの誘導によるジストロフィン蛋白の発現について、インフォームドコンセントを得て採取したDMD患者由来の筋培養細胞を用いて検討した。
AS-Oligoとして、RNAとの結合能が強く、ヌクレアーゼに耐性な、2'-O,4'-C-ethylene-bridged nucleic acid(以下ENA)を含むRNA/ENAキメラを用いた。ジストロフィン遺伝子エクソン19のスキッピング誘導効率について、RNA/ENAキメラと、従来使用していたフォスフォロチオエイトオリゴヌクレオチドとを比較し、RNA/ENAキメラの方がより強力にスキッピングを誘導することを明らかにした(Oligonucleotides.14(1):33-40,2004)。エクソン45のスキッピングを誘導するRNA/ENAキメラをDMD患者由来の筋培養細胞に導入し、免疫組織染色にてジストロフィン蛋白が発現することを確認した。また、エクソン41のスキッピングを誘導するRNA/ENAキメラも確立し、DMD患者由来の筋培養細胞に導入し、スキッピングが誘導されることをmRNAの解析で、ジストロフィン蛋白が発現することを、免疫組織染色及びウエスタンブロット法で確認し報告した(Human Gene Therapy. 15(8):749-757,2004)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Chimeric RNA and 2'-O, 4'-C-ethylene-bridged nucleic acids have stronger activity than phosphorothioate oligodeoxynucleotides in induction of exon 19 sk2004

    • 著者名/発表者名
      Yagi M.
    • 雑誌名

      Oligonucleotides Vol.14 No.1

      ページ: 33-40

  • [雑誌論文] Chimeric RNA/ethylene-bridged nucleic acids promote dystrophin expression in myocytes of duchenne muscular dystrophy by inducing skipping of the nonsens2004

    • 著者名/発表者名
      Surono A.
    • 雑誌名

      Human Gene Therapy Vol.15 No.8

      ページ: 749-757

  • [雑誌論文] ジストロフィン転写産物のエクソンスキッピング誘導療法(解説/特集)2004

    • 著者名/発表者名
      八木 麻理子
    • 雑誌名

      Molecular Medicine 41巻3号

      ページ: 324-331

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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