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2005 年度 実績報告書

小児急性骨髄性白血病の動物モデルを用いたDIC発症の分子機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16790588
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

林 睦  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60327575)

キーワード癌 / 細胞・組織
研究概要

われわれは、独自に確立した小児AML動物モデルや異種移植系を利用し、小児AML細胞株KOPM-88のNOD/SCIDマウスへの移植による白血病浸潤に伴うDICモデルの確立、さらに本モデルにおけるDIC発症の分子機構の解明を目的に研究を行ってきた。
1,ヒト小児AML浸潤モデルの作成
KOPM-88細胞の静脈内投与では60%以上、腹腔内投与においては90%以上の生着率を示し、中枢神経、骨髄などへの浸潤を認める、再現性及び効率の優れた動物モデルを確立し得た。
2,DICの誘導、診断・評価
KOPM-88細胞の腹腔内移植群、静脈内移植群の双方で検討した結果、KOPM-88細胞の生着・浸潤のみでは血液学的、形態学的なDICの所見は認められなかった。次にわれわれは(1)移植前のKOPM-88細胞のサイトカイン(TNFα,G-CSF,GM-CSF)処理、(2)KOPM-88細胞浸潤マウスへのサイトカイン投与、(3)KOPM-88細胞浸潤マウスへのDIC原因物質(大腸菌Lipopolysaccharideなど)の投与を行ってDIC誘導を試みた。まず(1)においては血液学的、形態学的なDICの所見は認められなかったが、生着した組KOPM-88細胞組織の免疫組織化学法による検討では、サイトカイン処理によって骨髄球系細胞への分化マーカー(CD15、CD68)の発現が増強していることが判明した。さらに、DIC原因物質を含む一次顆粒の放出の誘導を目指して(2)、(3)の実験を計画し、現在データの収集を行っている。
3,フラボノイドによるヒト造血細胞の生体内MLL遺伝子再構成
NOD/SCIDマウスに臍帯血幹細胞を移植後フラボノイド類を投与し、MLL遺伝子再構成の有無をPCR法、FISHにより分析した結果、MLL遺伝子のいかなる再構成も見出されなかった。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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