研究概要 |
C57BL/6とBALB/cマウスの雌を各10匹ずつ,総計20匹を研究対象とした. recombinant dirofilaria immitis-derived antigen (DiAg)の投与群とコントロール群を両種ともそれぞれ5匹ずつとして分け,合計4つのケージに飼育した. まずDiAgの原末1mgを1mlの生理食塩水で十分に溶解し調整した.その約0.lmlずつを個々のmicro-osmotic pumpに充填し,これを投与する抗原とした. マウスをエーテルで吸入麻酔後皮切を加え,両種それぞれ5匹,計10匹の腰背部皮下に用意したpumpを挿入,留置し,皮切部をナイロン糸で縫合した.同様にコントロールのマウス5匹ずつ,計10匹の腰背部皮下に,生理食塩水約0.1mlを充填したmicro-osmotic pumpを挿入し留置した. 上記の投与前,投与1週後,2週後,4週後,6週後のマウスの血液を採取し,遠心分離により血清を抽出して保管.それを材料にELISA法を用いIgE, IL-4,IFN-γレベルを測定し,現在そのデータを集積中である. 今後はさらに8週後,12週後,16週後などおよそ4週ごとに同様に血清サンプルを採取し,そのIgE, IL-4,IFN-γレベルを測定していく予定である. また同時にmicro-osmotic pumpを留置後よりマウスの脱毛発生の有無を詳細に観察しているが,今のところそのような症状はみられていない.今後も観察を継続していく予定である.
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