• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

気分安定薬の作用点に着目した自殺関連遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 16790686
研究機関神戸大学

研究代表者

西口 直希  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10362774)

キーワード自殺 / 気分安定薬 / 小胞体ストレス / バルプロ酸 / XBP1 / ATF6
研究概要

自殺の生物学的基盤を明らかにすることにより、自殺予防の有効な手段を構築することを目的とし、自殺に関与する遺伝子の同定を試みた。自殺には、遺伝的背景が存在することが知られており、リチウムをはじめとする気分安定薬には、自殺予防効果があることが示されていることから、自殺に関連する遺伝子として、気分安定薬の作用点に着目した。小胞体ストレス反応は、立体構造をとることに失敗したタンパクを処理するシステムとして近年注目されているが、気分安定薬のひとつであるバルプロ酸の作用点としても知られている。小胞体ストレス反応内にあるXBP1遺伝子は、躁うつ病や統合失調症との相関も示されている。そこで、XBP1遺伝子ならびに、小胞体ストレス反応に存在するATF6遺伝子に注目し、自殺者との相関研究を行った。先行研究で躁うつ病や統合失調症との相関が報告されているXBP1遺伝子多型、ならびにアミノ酸置換をともなうATF6遺伝子多型をマーカーとして用い、自殺者群、対照群で多型頻度を比較したが、両群間で有意差は認められなかった。以上より、解析したそれぞれの多型が両遺伝子の機能変化をもたらすことにより自殺に関与する可能性は低いと考えられたが、両遺伝子の関与については、他の多型についても考慮して解析する必要がある。さらに、小胞体ストレスの他の遺伝子、あるいは気分安定薬の作用点となる他の遺伝子についても解析を続ける必要があると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 気分安定薬の作用点に着目した自殺遺伝子の関連研究2005

    • 著者名/発表者名
      西口直希, 他
    • 雑誌名

      精神薬療研究年報 37(in press)

  • [雑誌論文] 自殺の生物学的背景2004

    • 著者名/発表者名
      西口直希, 他
    • 雑誌名

      臨床精神薬理 7・7

      ページ: 1141-1148

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi