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2005 年度 実績報告書

向精神薬に対する副作用と遺伝子多型に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16790698
研究機関横浜市立大学

研究代表者

加藤 大慈  横浜市立大学, 附属病院, 助手 (70363819)

キーワード向精神薬 / 遺伝子多型 / 薬理遺伝学 / 副作用 / CYP2D6 / 悪性症候群 / 薬剤反応性 / 精神医学
研究概要

上記研究課題に対して、17年度の研究計画に基づき昨年度に引き続き研究を継続し、横浜市立大学附属病院の症例を中心に、書面により同意の得られた、臨床的に副作用が生じ易い患者38名と対照110名を対象とした。患者に関しては、患者情報や診断、服薬内容などの臨床データをデータベース化し、さらに末梢静脈採血を行い、対照群を含めて148例のDNAの抽出処理と保存をした。その中には悪性症候群や重度の錐体外路症状を生じた患者も含まれている。これらの症例について、PCRとRFLPにより、CYP2D6の各種遺伝子多型やセロトニン受容体遺伝子多型を同定し、薬理遺伝学的検討を行った。また、38例について複数のポイントで採血を行い、HPLCにより薬物血中濃度を測定した。
16年度から17年度にかけて蓄積したデータを基にした我々の予備的研究では、臨床的に副作用が生じ易い症例に、CYP2D6*5をもつ頻度が高かった。特に重篤な副作用である悪性症候群が生じた症例には注目しているが、同様にCYP2D6*5をもつ頻度が高い傾向にあった。しかし現時点では、症例数が少ないためか、統計学的な有意差は認められていない。CYP2D6*5についての研究は症例数の少なさのためにこれまでに数少ないが、CYP2D6*5の個体への影響は大きいと考えている。
今後も、さらに症例数を増やして、各種遺伝子多型とそれぞれの副作用について関連研究を行う必要性があると考え、計画書の通りに、18年度以降も研究を継続していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] フルボキサミンの中断により軽躁状態となった1例2005

    • 著者名/発表者名
      加藤大慈, 松村雄彦, 河西干秋, ほか
    • 雑誌名

      精神医学 47

      ページ: 1119-1122

  • [雑誌論文] Delirium resolving upon switching from risperidone to quetiapine : implication of CYP2D6 genotype2005

    • 著者名/発表者名
      Kato D, Kawanishi C, Kishida I, et al.
    • 雑誌名

      Psychosomatics 46

      ページ: 374-375

  • [雑誌論文] Neuroleptic malignant syndrome in cancer treatment2005

    • 著者名/発表者名
      Kawanishi C, Onishi H, Kato D, et al.
    • 雑誌名

      Palliative and Supportive Care 3

      ページ: 51-53

  • [雑誌論文] Neuroieptic malignant syndrome induced by perospirone.2005

    • 著者名/発表者名
      Nakagawa M, Matsumura I, Kato D, et al.
    • 雑誌名

      Int J Neuropsychopharmacol 29

      ページ: 1-2

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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