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2005 年度 実績報告書

躁うつ病および統合失調症患者におけるepigeneticな変異の網羅的探索

研究課題

研究課題/領域番号 16790708
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

岩本 和也  独立行政法人理化学研究所, 精神疾患動態研究チーム, 基礎科学特別研究員 (40342753)

キーワード躁うつ病 / 統合失調症 / リンパ芽球 / エピジェネティクス / DNAメチル化 / 双生児 / 双極性障害 / DNAマイクロアレイ
研究概要

昨年度の研究から、躁うつ病一卵性双生児不一致例血液由来サンプル(培養リンパ芽球)においてDNAメチル化状態が異なる複数の遺伝子を同定している。本年度は引き続き、躁うつ病において候補遺伝子の同定、および絞り込みのための実験を進めた。まず、薬剤投与前後のDNAマイクロアレイ解析により得られた候補遺伝子に関して、bisulfite sequencing法により双生児間で差異のあることの確認を行った。その結果、双生児間でDNAメチレーションパターンの顕著な差異を認める2遺伝子を同定した。次にこの2遺伝子について、患者および健常者培養リンパ芽球サンプルを用いてDNAメチレーションパターンの差異の分布を統計学的に検討した。このために、患者および健常者リンパ芽球サンプルからゲノムDNAの抽出を行ったあと、bisulfite変換処理を行い、DNAメチル化状態の定量を行った。DNAメチル化状態の定量法として、パイロシークエンス技術を用いたハイスループットな定量手法の確立を新たに行った。確立した本手法および従来の手法を用いて、多数例サンプル(各群N=20)での定量を行ったところ、この2遺伝子に関してはDNAメチレーション状態に統計学的に有意な差異は検出されず、一般の躁うつ病患者集団には適用できない症例特異的なDNAメチレーションの変動である可能性が示唆された。また、確立した定量法を用いて、解析対象領域をより広範囲に広げていくことで、遺伝子発現調節に重要な領域の包括的な解析が可能になると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Genetic or epigenetic difference causing discordance between monozygotic twins as a clue to molecular basis of mental disorders.2005

    • 著者名/発表者名
      Kato T, Iwamoto K, Kakiuchi C, Kuratomi G, Okazaki Y
    • 雑誌名

      Molecular Psychiatry 2005・10

      ページ: 622-630

  • [雑誌論文] 精神疾患とエピジェネティクス-統合失調症と双極性障害におけるDNAメチル化研究に関する最近の話題2005

    • 著者名/発表者名
      岩本和也, 加藤忠史
    • 雑誌名

      脳と精神の医学 16

      ページ: 81-86

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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