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2004 年度 実績報告書

血行動態の変化による動脈瘤発生メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 16790735
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

荻野 浩幸  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60315885)

キーワード血行動態の変化
研究概要

イヌ5頭に対し、金属コイルによる腹腔動脈完全塞栓を行ったところ上腸間膜動脈よりの胃十二指腸動脈への血流の逆流が前例で認められた。下膵十二指腸動脈レベルの超音波にての動脈血流の逆流も3頭において抽出されたが、塞栓の直後の観察では径の変化は認められなかった。1,3,6ヶ月時の観察において.いずれも腹腔動脈への血流逆行が認められたが、径の拡大は認められなかった。塞栓部末梢の流速は平均で塞栓前の5分の1程度にまで減少していた。
同様にイヌ5頭に対し金属コイルを用いて塞栓前の血流流速は113〜1/2に低下せた部分塞栓モデルを作成したところ塞栓部末梢でドップラーで血液の乱流が観察された。経過観察中1ヶ月で2頭の血流が途絶したが、3例では乱流が3ヶ月、6ヶ月でも直後と同様の流速で観察された。血管内腔径の変化はなかった。
病理学的検討では全てのイヌにコイル塞栓部の血管内皮の変性が1ヵ月後からみとめられた。同様の変化は塞栓部末梢にも連続し、胃十二指腸動脈レベルの血管内皮も一部脱落していた。6ヶ月時点では塞栓部に中膜の肥厚も観察され、末梢部血管(固有肝動脈)にも連続していた。また、変性した内皮周辺には線維化も認められたため、さらなる経過観察察を行うことで線維性狭窄が生じうることと、それに伴う狭窄後拡張する可能性が示唆された。真性動脈瘤の場合内膜、中膜、外膜の形態は保たれるとされているが、今回の観察では紡錘型の動脈瘤の場合は狭窄などによる血流の方向の変化が関与している可能性があり、さらなる経過観察を行う予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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